来季はどうなる…? 2024年、出場0に終わった逸材Jリーガー(4)ガラスの天才…。日本の未来を担うはずだった怪物
明治安田Jリーグは2024シーズンが終了した。三つ巴のJ1優勝争い、天国と地獄が交差した各カテゴリーの昇格プレーオフなど、最後まで目が離せない展開が続いた1年間だったが、その影には、様々な理由から一度もピッチに立てなかった選手もいる。今回は、今季のJリーグで出場ゼロに終わった逸材をピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照
FW:安部裕葵(あべ・ひろき) 生年月日:1999年1月28日 所属クラブ:浦和レッズ 2023年7月、Jリーグに大きなニュースが飛び込んできた。約4年にわたってバルセロナのBチーム(バルセロナ・アトレティック)でプレーしていた安部裕葵が浦和レッズへ完全移籍したのだ。 リオネル・メッシやシャビ・エルナンデス、アンドレス・イニエスタといった錚々たる選手を輩出してきた世界的名門クラブの下部チームでもまれた男は、浦和に多くのものをもたらすはずだった。 だが、ファンの期待とは裏腹に、安部はコンディション不良に苦しみ、ピッチから遠ざかり続けた。加入初年度の昨季は出場機会がなく、2024シーズンも公式戦出場はゼロ。7月31日に行われた『Jリーグインターナショナルシリーズ2024 powered by docomo』のニューカッスル戦に途中出場したものの、最後までJ1リーグやカップ戦といった“本番”に絡むことはできなかった。 思い返せば、安部はバルセロナ・アトレティックでも怪我と闘い続けていた。2020年2月に右足の大腿二頭筋を断裂すると、復帰後も同箇所の負傷が癖になってしまい、2020/21シーズン、翌2021/22シーズンともに全くといっていいほど稼働することが叶わなかった。 “ガラスの天才”となってしまった感もある安部だが、親善試合のニューカッスル戦は彼の前途に光明を見い出すきっかけとなるかもしれない。まずは来季開幕までのオフシーズンでコンディションを整え、1年間を通して厳しい戦いに耐えうる身体を手に入れることが重要になってくる。 ただし、浦和が安部を即戦力として獲得している以上、あまり猶予は残されていないのも事実だ。早期に結果を出せなければ、来夏にも安部の去就が騒がれる事態になりかねない。
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