1週間で9kg減の成功例も!プロに学ぶ“断食”のメリットと“セルフ週末断食”の実践法
夏本番。薄着になり、いつもよりお腹まわりが気になる方も多いはず。適度な運動とバランスのとれた食事がダイエットの基本だが、飽食の現代で誘惑に打ち勝つのは至難の業。しかし、週末のたった3日間で乱れた食生活や、たるんだ体をリセットできる夢のような方法があるという。
今回は、延べ8万人以上が訪れる人気のファスティング(断食)施設を伊豆にかまえるオーナー大沢さんに断食の魅力を伺った。
脱メタボは簡単!? 断食で内臓脂肪が減るメカニズム
――まず、食べ過ぎ、飲み過ぎが続くと身体はどうなるのでしょうか? 消費カロリーより摂取カロリーが上回ると脂肪がたまっていきますよね。たまった異物(脂肪)を免疫が攻撃することで、体内は慢性的な炎症状態になります。内臓が休みなく働くことで疲労し、代謝も低下することで、ただ太るだけではなく、さまざまな病気の原因となってしまいます。 また、男性と女性の太り方には違いがあります。女性は女性ホルモンの影響で皮下脂肪が多いのに対し、男性は男性ホルモンの影響で内臓脂肪が蓄積しやすいんです。 足は細いけどお腹がぽっこりしたおじさんってよくいますよね。それが、内臓のまわりにびっちり脂肪がついた、いわゆるメタボ体型というやつです。メタボ体型を卒業するには、ずばり断食がおすすめです! ――恐ろしいですね……。脱メタボに、断食をおすすめする理由はなぜですか? 先ほども言った通り、メタボの原因は内臓脂肪。一見手強そうに思えますが、内臓脂肪って、実は溜まりやすいけど落ちやすくもあるんです。 10時間以上食事をしないと、肝臓に蓄えられたグリコーゲンが分解されエネルギーとして使われます。しかし、このグリコーゲンは約24時間で枯渇するため、その後は中性脂肪がその役割を担います。中性脂肪は肝臓でケトン体に変換されてから使用されるため、肝臓のそばの内臓脂肪が真っ先に使われるというワケです。フォアグラのような脂肪肝には効果てきめん。 だから、断食は女性よりも男性のほうが効果が出やすいのです。 ――断食には医学的根拠があるのですね! 健康診断で数値としてちゃんと出ますよ。お医者さんに「次の健診で同じ数値ならお薬ですよ」と言われた方が、再検査の直前に私の施設で断食をして改善した例もあります。 ――大沢さんが経営するファスティング(断食)施設、「やすらぎの里」では週末プランと1週間プランがあります。週末だけでも効果はありますか? 週末だけでも十分効果はありますよ。断食は、内臓脂肪の減少のほかにも、むくみがとれて身体が軽くなるというメリットがあります。断食初日に2kgほど体重が減りますが、その多くがむくみによるもの。体内の水分は塩分と共に溜まるので、食事を断つと水分がどんどん抜けるのです。普段外食が多い人ほど過剰に水分を抱えていますね。お客様のなかには、1週間で9kg痩せた方もいました。 断食中は細胞のなかの老廃物を自食する現象も起きます。これが、最近流行りの「オートファジー」。新陳代謝が上がってエネルギー消費量もアップし、若返り効果も期待できます。