無駄に疲れていませんか?掃除の常識をアップデート。
たくさんの鍋やボウルはいらない。
重い鍋や鉄のフライパンは、ただ持っているだけなら一回手放してみると掃除が楽になるかも、と島本さん。 「年齢とともに食べるものも生活スタイルも変わってきます。用途別に揃えた鍋やボウルなどが、使うたびにシンクを占領したり洗い物として溜まってしまうケースも。掃除しやすさの観点からも見直しをしましょう」
ウエスを作りすぎない。
掃除に活躍するウエスだが、作りすぎには注意。 「昔の人は使い古したタオルや布製品を全部切って掃除用として保管していましたが、今の家は古民家のように収納スペースがたくさんあるわけではないので、かえって片づかないし使いこなせないことも。布を切ったりする労力を考えると、ストックは最小限に」(河野さん)
拭いたらすぐ捨てる、洗う。
「水拭きはさっぱりしますが、濡れた台ふきんや雑巾は、とにかく雑菌が繁殖しやすく清潔に管理するのが大変。私は家のあちこちにウエットティッシュを置いていて、ちょっと汚れを見つけたら拭いて捨てています。浴室はバスタオル、洗面所はフェイスタオルで拭き、洗濯機で洗う。煮沸消毒の手間がいりません」(河野さん)
床置きせずに浮かせる。
島本さんが最近注目しているのは〝浮かす〟アイテム。 「洗面所は引き出しなどに掛けられるゴミ箱にすると、掃除機やワイパーをかけるときにいちいち持ち上げなくて済みます。コップも浮かせて置けるものだと設置面がぬめるのが防げる。ほかにも、壁付けタイプのトイレ便器など、床置きしないものを選べば掃除は楽になります」
島本美由紀 さん しまもと・みゆき 料理研究家、ラク家事アドバイザー 雑誌やテレビを中心に、家事全般をラクに楽しくするアイデアを紹介。著書は80冊を超える。
河野依香 さん かわの・えか 家事代行サービス「CaSy」のお掃除トップキャスト 整理収納アドバイザー1級、北欧式整理収納プランナー。快適な空間づくりのプロ。
イラストレーション・丹下京子
『クロワッサン』1128号より
クロワッサン オンライン