「PDCAのPが長過ぎ問題」トップダウンの会社で頻発するメカニズムを解説!「リスクを最小限に抑えたい心理」が失敗を呼んでいませんか?
■「Pが長過ぎ問題」の解決策 そこで、これらのトップダウン戦略による弊害を改善するために提唱したいのが「ボトムアップ戦略」です。 ボトムアップ戦略では、顧客中心のアプローチによる迅速な意思決定を可能にするために、まず顧客のニーズやフィードバックに基づいて戦略を立案します。 仮説に仮説を重ねるような過度な慎重さは避けられます。顧客からの直接のデータや声に基づいて迅速に意思決定するため、計画段階が短縮され、実行に移るまでのスピードが格段に向上します。
最小の検証結果やテストマーケティングを積み重ね、リアルタイムでのフィードバックを受けながら改善を行います。 この柔軟性を重視したアプローチにより、実行と改善のサイクルを素早く回すことが可能になります。市場の変化にも柔軟に対応でき、結果としてリソースの浪費を防ぐことができます。 そして、顧客の反応や市場の動向を見ながら戦略を柔軟に調整するため、最初から完璧な計画を求めるのではなく、実際の結果というファクトを重視した計画立案が行われます。「Pが長過ぎ問題」を回避しつつ、実行可能で効果的な戦略を構築することができるのです。
川端 康介 :マテリアルデジタル取締役