脱炭素へ、ビル窓ガラスで発電へ 東京・秋葉原に実験ハウス
ビル群の窓で太陽光発電をして脱炭素促進を―。東京都千代田区はビルに見立てたトレーラーハウスをJR秋葉原駅前に置き、発電ガラスなどで電力を自給する実証実験を始めた。10月20日まで。日本有数のビジネス街を抱える同区は、太陽光発電に使える平地が少ないため、建物の側面も活用して発電面積の拡大を図りたい考えだ。 千代田区などによると、ハウスは8畳ほどの広さで、内窓に発電ガラス6枚(計約17平方メートル)を、屋根に太陽光パネル6枚(計約10平方メートル)を備える。蓄電装置もあり、エアコンや照明、発電量モニターの電力を賄う。日射量や発電量のデータを収集する。一般にも開放し、多言語ディスプレーで情報発信している。 区は2050年までに二酸化炭素の排出量実質ゼロを目標に掲げる。建材大手のYKKAP(東京)などと連携協定を結び、7月25日に実証実験を始めた。 川又孝太郎・区ゼロカーボン推進技監は同月25日のハウス開所式で「新しい技術を多くの方に認知してもらう良い機会になる」と話し、期待を示した。