和式トイレにしゃがめない?雑巾がけができない? 小学校入学前に知りたい令和っ子の「経験不足」
お子さんは、床にかかとをつけた姿勢でスムーズにしゃがむことはできますか? 最近、しゃがんだ姿勢をキープするのが苦手で、かかとが浮いてしまっていたり、後ろに転がってしまう子が増えているそうです。運動発達の目安として、しゃがむ動作自体は2歳を迎える頃までに獲得するとされていますが、小中学生の子どもたちの中にもしゃがんだ状態で姿勢をキープするのが苦手な子が増えています。 【写真で見る】令和の小学生はしゃがむことが出来ない子が多い⁈ 正しい"しゃがみ方"を確認する!
今の子は経験不足!?
昔なら当たり前に生活の中で経験できていたはずの「しゃがむ」という動作も、身体を動かす機会が減少し、どんどん便利になった世の中と引き換えに、意識しないとなかなか経験を積み重ねにくくなっています。全国的に子どもの運動能力の低下が危惧されていることから、「子どもロコモ」という言葉も聞かれるようになりました。ロコモとは、ロコモティブシンドローム=運動器症候群のことを言い、年齢とともに立ったり座ったりする移動機能が低下する症状のことです。 しゃがめないこと以外にも、最近ではすぐに転ぶ、転んだ時に手をつけなくて顔面を打ってしまう、前屈姿勢が苦手、バランスが保てない、といった症状が子どもたちにも広がっていると言われ、学校でも平成28年ごろから運動器検査を取り入れたりしてチェックがされるようになってきました。それだけ子どもたちの身体の変化は危機的状況なのかもしれません……。
昔と今の違いって?
私たち親世代が子どもの頃は、幼稚園や小学校が終わったら毎日のように帰りのチャイムが鳴るまで外で遊ぶ生活をしていたという方も多いのではないしょうか? 私も毎日外に出て暗くなるまで遊び回っていました。今ほど便利ではありませんでしたが、アナログな生活だったからこそ、いろいろな経験ができたなと感じることもあります。 今は昔に比べ格段に便利になりIT化された環境の中で、子どもたちは習い事にゲームにと忙しい生活を送っています。また、公園の遊具が「危ない」という理由で撤去されるなど、子どもたちが自由に遊べる空間が減ったり、安全面でなかなか子どもだけで外に出られる雰囲気でなくなったことなど、さまざまなことが影響して、昔なら日常の動作を通して積み重ねられたはずのことができないまま「経験不足」になってしまいがちです。