ライフハッカー・ジャパンの書評家が選ぶ、2024年の名著10選
早いもので(本当に…)2024年もあと少し。みなさんにとって、今年はどんな一年だったでしょうか? いいこともあれば、よくないこともあったかもしれませんが、新しい年はよりよくしたいものですね。 ということで今年もまた、この1年間にご紹介してきた200冊以上の書籍のなかから「個人的に印象に残った10冊」を選んでみました。 毎年お断りしているように、「印南敦史の毎日書評」では「ライフハッカー・ジャパンの読者に響きそう」であることを選書の基準にしています。つまり、「売れた本」だけを取り上げているのではないということですが、だからこそ独自の色が出るのではないかと思います。 なお便宜上ランキング形式にはしてありますが、当然ながら優劣があるわけではありません。ですから、もし興味を持たれたものがあったら、ぜひ気軽に手にとってみてください。
10位『カスハラ、悪意クレームなど ハードクレームから従業員・組織を守る本』(津田卓也 著、あさ出版)7月9日
要求の内容や手段に合理性がないクレームのことを「ハードクレーム」と呼び、その対処法を明らかにした実用性の高い一冊。 クレーム関連書籍にはネガティブなイメージがあるかもしれませんが、さまざまなクレームに対処していく必要性が生じるビジネスの現場では、きっと役立つはずです。
9位『しつこい疲れがみるみるとれる! リトリート休養術』(豊島大輝 著、すばる舎)12月19日
「疲れ」もまた、ビジネスパーソンにとっての逃れられない悩み。 そこで取り入れたいのが、日常を忘れて自然のなかでのびのび過ごす「リトリート」。著者はそれを「人がヒトに戻る旅」と表現していますが、本書を参考にしながら試してみれば、心身ともに楽になるかもしれません。
8位『「機嫌がいい」というのは最強のビジネススキル』(辻󠄀 秀一 著、日本実業出版社)6月28日
タイトルにあるとおり、機嫌がいい人と一緒にいると、こちらまで機嫌がよくなってくるものです。指摘されなければ気づきにくいことでもありますが、著者によれば「機嫌がいい」は自らがつくり出せる“ひとつのスキル”。なるほどスキルと捉えれば、機嫌のよさはビジネスにおける有力な武器になるわけです。
7位『スタンフォードの脳神経科学者が証明!科学がつきとめた「引き寄せの法則」』(ジェームズ・ドゥティ 著、桜田直美 訳、SBクリエイティブ)9月12日
神経科学者であり、医師でもある著者は、「引き寄せの法則」に科学的な根拠はないと断言しています。 とはいえ、人間の精神に不可能に思えるような変化を起こす力があるのも事実で、それを「マニフェステーション(願望実現)」と呼ばれる科学的なエビデンスによって証明しているのです。つまり、とかく魔法のように捉えられがちな「引き寄せの法則」の効力を科学的な観点から立証しているからこそ、本書は強い説得力を感じさせてくれるのです。