第156回直木賞受賞、恩田陸氏会見(全文)自分には縁のない賞だと思っていた
今後、どんな小説を書いていきたいと思うのか
毎日新聞:毎日新聞のナイトウです。おめでとうございます。先ほど、新年会を兼ねてやっていましたが、ほっとしましたっておっしゃいましたが、ほっとした今の状況で、今後、どんな小説を書いていきたいとお考えになっていらっしゃいますでしょうか。 恩田:そうですね。私はもう、自分のことをエンタメ作家だと思っていて。昔は、一息に読めるもの、あっという間に読めてしまうようなものが面白いと思っていたんですけど、面白さにもいろんな種類があって、ちんたら読んだりとか、時々立ち止まってまた続きを間、空けてから読んだりとか、面白さにはいろんな種類があると思うので、これからはいろんな種類の面白さを体感できるような小説を書いていきたいと思います。
小説に登場する奏者にモデルはいるのか
ニコニコ動画:ニコニコのタカハシと申します。受賞、おめでとうございます。 恩田:ありがとうございます。 ニコニコ動画:まず最初の質問なんですけれども、ニコニコ動画をご覧になったことはありますでしょうか。 恩田:あります、はい。 ニコニコ動画1:ありがとうございます。では、ユーザーからの質問を代読したいと思います。群馬県、30代の女性の方からの質問です。多くの登場人物のさまざまな演奏シーンが描かれていますが、奏者にモデルはいるのでしょうか。もう1つありまして、登場人物の中で好きな人物はいますか、という質問が来ております。 恩田:モデルはいません。好きな登場人物は、書いてて一番楽しかったのは、マサル・カルロスっていう子が出てくるんですけど、彼の師匠のナサニエル・シルヴァーバーグですね。あの人が一番、書いてて楽しかったです。 ニコニコ動画1:はい、ありがとうございます。続いて、運営からもう1問だけ質問させていただければと思います。 ニコニコ動画2:ニコニコのオイカワです。 恩田:どうも。こんにちは。 ニコニコ動画2:この隣にクロキさんがいるんですけど、水戸の同級生の間でも非常に盛り上がっていたんですが、水戸一高の同級生に一言。 複数:(笑)。 恩田:直木賞作家になりました(笑)。 ニコニコ動画2:ありがとうございます。