オアシス15年ぶり再結成。だがツアー開始しても油断禁物? 兄弟の喧嘩遍歴を振り返る
喧嘩はまだまだ続く...
史上最悪のライブが起きた翌年、「モーニング・グローリー」のレコーディング中にも大げんかが発生。仕事中なのにパブに飲みに行ったリアムが酔っ払いを引き連れてスタジオに戻り、セッションの邪魔をしたことにノエルが激怒。激しい口論となり、ノエルがクリケットのバットでリアムの頭部を殴ろうとしたため、周囲が必死でノエルを押さえ込んだという。 この大げんかの結果、スタジオ内はめちゃくちゃに。兄弟自身もこの時の喧嘩は歴史的な出来事と自覚していたようで、2011年にはオークションでこのバットを売却。当時、兄弟の不仲ぶりは世界的に有名になっていて、MTVのクレイ・アニメーション「Celebrity Death Match(原題)」第1シーズンにも取り上げられていた。
1996年には、そのMTVの人気番組「MTV Unplugged」で事件勃発。ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールでの収録を控えてナーバスになったのか、リアムの不調は明らか。全セットをこなすことができずにバックステージへ。その間、ノエルがリード・ヴォーカルとしてリハーサルを行っていた。収録が始まってもリアムがステージに上がらなかったためにノエルが演奏前に「こんばんは!リアムは喉が痛いから今夜は一緒にはいられないんだ」と釈明。しかし、何を思ったのか、カメラマンが観客席でビールを飲みながら弟に罵声を浴びせるリアムを撮影。酔ったリアムの罵声が聞こえるなかで 収録が進み、最後にMTVのプロデューサーがリアムにアンコールで1曲録り直すようにお願い。ようやくリアムがステージに上がろうとしたけれど、即座にノエルに失せろと言われてしまった。
「MTV Unplugged」収録の4日後、バンドはアメリカのアリーナ・ツアーに出発する予定だったが、リアムは土壇場で参加をキャンセル(結婚を控えていた恋人パッツィ・ケンジットと約束していた新居探しを優先したという説もある)。そのためオアシスは、8月下旬にリアムがツアーに復帰するまで、ノエルをリード・ヴォーカルとしてツアーを続行。しかし、1万6000人収容のアリーナでのツアー初日にリード・ヴォーカルがいないとあって、ファンはガッカリ。後にノエルは、アメリカであまりビッグになれなかった理由をこのツアーにリアムが不参加だったせいと糾弾している。