中国海警局の船7隻が通常と異なる動き 海巡署、巡視艇を派遣し監視/台湾
(台北中央社)海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)は9日、中国海警局の船7隻が6日以降、通常と異なる動きで航行していることを受け、緊急対応本部を開設するとともに巡視艇を派遣して「1対1」の形で厳密に監視を行っていると発表した。 海巡署の報道資料によれば同署は6日午前1時以降、中国海警局の船3隻が通常と異なる動きをしているのを相次いで探知し、直ちに緊急対応本部を開設した。このうち1隻は台湾海峡の南の海域を回り、2隻は北東の海域から南下した。3隻はいずれも東部の離島・緑島の東北東50~60カイリ(約93~111キロ)の海域で滞留している。 また9日には新たに中国海警局の船4隻からなる編隊が、台湾の南西の海域に向けて航行したのを確認した。 中国海警局の船はいずれも、台湾側が中国船の未許可での進入を禁じている「禁止・制限水域」には進入していないという。 海巡署は一連の動きについて、中国が一方的に台湾海峡の地域の平和と安定を破壊する行為で、両岸(台湾と中国)の交流を壊し、緊張を高めていると指摘。国防部(国防省)などの国家安全関連部門と共に関連の情勢を把握しており、十分な準備が整っているとした。 (黄麗芸/編集:田中宏樹)