特別競輪優勝10回の48歳タイトルホルダー、初の先頭誘導員にネットがザワつく「伏見さんの誘導、タレてきましたね」
去年は年間7勝、今年はすでに6勝!
2月はインフルエンザで苦しみましたが、今年は初戦の大宮記念(東日本発祥倉茂記念杯)初日予選で1着と好スタート。さらに1、2月の2か月間で6勝できました。昨年は1年間で7勝しかできなかったのに…。もちろん、この6勝は前の選手の頑張りにつきますが、それをしっかりモノにできて、さらには厳しい展開でも1着を取れているのは、やっぱりケガがなく、練習とケアが淡々とできているからなんでしょうね。練習内容を変えているわけでもないし、気持ちの面でもモチベーションが爆上がりしているわけでもない。1着を取ることで自信につながるし、伸び伸びと走れているという感じはありますね。
ネットをザワつかせた初の先頭誘導員
1月にはちょっとネットをザワつかせました(笑)。 それは、初めて先頭誘導員をやったんです。20代のころ、泉崎で試験をやっていたのでオモシロ半分で誘導の免許を取ったことがありますが、一度もすることなく免許は失効してしまいました。今回は2年前に身体検査と同じ日に誘導の試験があったので、取ってみました。今は2年間のうちに1回でも誘導をすれば免許が更新されるんです。競走と競走の間のいい感じの時期にいわき平の番組さんから誘導の依頼があったので、選手として走る違う視線から競輪を見るのも楽しいかなと思ったのと、免許も更新されるのでお受けしました。 誘導は大事な仕事だし、規定タイムどおりに走らなければならないので、精神的には疲れましたね。レースを走るときと緊張の度合いが全く違う。規定タイム1秒以内に収めたいので神経をすりへらしながら走っていて、レースに参加したくらいの疲れが出ちゃいましたよ。 初日は3、7 、11Rと3個レースの誘導をしました。 7Rには真船圭一郎(福島)君が出走しました。真船君は前受けで最終的にまくって2着だったんですが、そのときに真船君が記者さんに取材されて「伏見さんの誘導、タレてきましたね」って言ったらしいんです(笑)。それを東スポの記者さんが記事にしていて、Yahoo!のトップニュースにもなったみたいで。そのニュースを「見たよ」と結構色んな人から言われ…。真船君には「タレるわけないし、恥ずかしいこと言うなよ」と言ったら「え~、そんなこと言ってないですよ~」てしらばっくれていました。翌日に「Yahoo!ニュースになっていろんな人に言われるんだぞ」ってもう一回、言ってみたらニヤニヤしながら「タレてましたよ~」って返しが。それで“あれ?本当にタレてたのかな?”って考えちゃいましたよ。 これがニュースになったことで僕が誘導しているって気づいた人も多かったみたいです。そのニュースに「伏見もいよいよ誘導を引くくらい生活がきつくなっているのか」というコメントがついていたそうです。お金に困っているなんて視点で見られているのかと思ったら笑えてきましたよ(笑)。直接は見てないんですけど、心配されているコメントがいくつかあったみたい。ただ、誘導しただけなのにニュースになって、ファンの方に心配までしてもらって。真船君のたった一言がここまで広がるなんてすごいですね。まあ、今はネットニュースになることもないから取り上げてもらってよかった、ということにしておきます(笑)。