〔NY外為〕円、157円台半ば(14日)
【ニューヨーク時事】週末14日のニューヨーク外国為替市場では、日銀の金融政策決定会合の結果を受けた円売り・ドル買いの流れが継続し、円相場は1ドル=157円台半ばに下落した。午後5時現在は157円40~50銭と、前日同時刻(156円98銭~157円08銭)比42銭の円安・ドル高。 日銀はこの日まで開催の金融政策決定会合で、政策金利の据え置きと、国債購入の減額方針を決定した。ただ、日銀が具体的な減額計画の策定を7月末の次回会合に持ち越したことで、ハト派寄りの姿勢を示したと受け止められ、東京市場の円相場は4月末以来、約1カ月半ぶりの安値となる158円前半まで急落した。 植田和男日銀総裁が会合後の記者会見で、国債買い入れ減額について「相応の規模となる」と述べ、円はその後一部下げ幅を圧縮した。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)が今週の連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表した政策金利見通しでは、年内の想定利下げ回数が従来の3回から1回に減少。市場の利下げ予想は分かれているものの、日米金利差が拡大した状態がしばらく続くとの見方は根強く、円安地合いはニューヨーク市場に入ってからも続いた。 クリーブランド連邦準備銀行のメスター総裁は14日、米CNBCテレビのインタビューで米国のインフレが「再び低下し始めた」との認識を示した。同氏はその上で、インフレ率がFRBの目標である2%に到達するまで「政策金利を現行水準で維持するのは適切ではない」と述べたが、相場にはそれほど響かなかった。 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0701~0711ドル(前日午後5時は1.0732~0742ドル)、対円では同168円52~62銭(同168円61~71銭)と、09銭の円高・ユーロ安。