『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』© Pilgrimage Films Limited and The British Film Institute 2022

　『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』のDVDが、12月20日に発売されることが決定した。 【写真】『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』場面写真（複数あり） 　本国イギリスで新作映画初登場No.1を記録した本作。原作は、世界37カ国で刊行され、累計発行部数600万部を誇る小説『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』（講談社文庫）。英国文学界の最高峰の賞であるマン・ブッカー賞にノミネートされ、日本でも2014年の本屋大賞翻訳小説部門第2位に輝いた。 　定年退職し、妻のモーリーンと平凡な生活を送るハロルド・フライ。ある日、北の果てから思いがけない手紙が届く。差出人はかつてビール工場で一緒に働いていた同僚クイーニーで、ホスピスに入院中の彼女の命はもうすぐ尽きるという。ハロルドは返事を出そうと家を出るが、途中で心を変える。彼にはクイーニーにどうしても会って伝えたい“ある想い”があった。ホスピスに電話をかけたハロルドは「私が歩く限りは、生き続けてくれ」と伝言し、手ぶらのまま歩き始める。歩き続けることに、クイーニーの命を救う願いをかけるハロルド。目的地までは800キロ。彼の無謀な試みはやがて大きな話題となり、イギリス中に応援される縦断の旅になるが……。 　主人公のハロルド・フライを演じたのは、『アイリス』でアカデミー賞とゴールデングローブ賞を受賞したジム・ブロードベント。夫の行動によって自身も変化していく妻のモーリーン役は、TVシリーズ『ダウントン・アビー』で知られ、大英帝国勲章を受章したペネロープ・ウィルトンが担当した。さらに、余命わずかのクイーニー役で『めぐりあう時間たち』のリンダ・バセットが共演に名を連ねた。 　また、ミュージシャンのニック・ケイヴの息子で、ハイブランドのモデルも務めるアール・ケイヴが、ハロルドの息子デイヴィッド役で出演。監督は『White Girl』で英国アカデミー賞テレビ部門を受賞、ドラマ版『ハワーズ・エンド』で同賞にノミネートされたヘティ・マクドナルド。脚本は、原作者である小説家レイチェル・ジョイス自身が手がけた。 　DVDには、特典映像として日本版予告が収録される予定だ。