原爆資料館に外貨両替機を初設置 外国人来館者の利便性向上へ
広島市中区の原爆資料館東館1階に外貨両替機1台が初めて設置され、19日に利用が始まった。外国人の入館者数は過去最多だった昨年度を上回るペースで推移している。利便性を高めて、市内周遊につなげる狙い。 休憩所・売店のそばにあり、タッチパネル式で日本語や英語、中国語、韓国語など10カ国語に対応。米ドルやユーロ、英ポンドなど12種類の通貨を日本円に両替できる。資料館ではコインロッカーや自動販売機で現金が必要で、早速利用したドイツの大学生カイ・ハゲシュタインさん(24)は「両替機を見つけるのが大変だった。簡単に使えて便利」と喜んだ。 設置したITコンサルタントのイノコンバンク(名古屋市)によると、広島県内は訪日外国人数に対する両替機の設置台数が東京や大阪に比べ少ないという。同社は広島市に施設使用料(年約3万円)や電気代を支払う。 4~8月の入館者数は99万3216人。うち外国人は34万2795人で昨年同期と比べ7・8%増えた。西田満・被爆体験継承担当課長は「現金しか使えない観光地も多い。広島ではまず資料館を訪れる外国人観光客が多いので、利便性の向上につながってほしい」と話している。
中国新聞社