【40代・50代こそ知っておきたい】タンパク質をプロテインで補うのはあり? なし?
緊急でタンパク質を補う必要がある人は、プロテインよりアミノ酸のサプリメントを
ちなみに、プロテインがおすすめの人もいる? 「病中病後など緊急でタンパク質を補う必要がある人や、咀嚼(そしゃく)が困難になったご高齢の方、大会前のアスリートの方なら利用してもよいと思います。 ただ、アスリートの方でも腸粘膜が健全であることが前提です。病中病後や高齢者など緊急の場合は、プロテインでなく、タンパク質が分解されたアミノ酸のサプリメントを補うとよいと思います。 ただし、必須アミノ酸はバランスよくとって初めて効率よく働くので、9種類のうちどれか1種類が少ないと、残りの8種類も少ない量に合わせてしか利用されません。ですから9種類がバランスよく配合されたサプリメントを選ぶことが大切です。 BCAA(必須アミノ酸のバリン、ロイシン、イソロイシン)が強化されたものなどもありますが、特定の種類が多く配合されていても効果はさほど期待できないことを理解していただきたいと思います。また、香料など余計なものが配合されていないものを選ぶこともポイントです。 サプリメントは玉石混交です。選ぶ際には、臨床経験が豊富な医師や管理栄養士の指導のもとで取り入れるのが理想的です」 不足しがちなタンパク質だが、プロテインなど加工されたものではなく、食品から毎食しっかりとることを心がけよう。
【教えてくれたのは】 金津里佳さん 管理栄養士。医療法人美健会 ルネスクリニック東京・管理栄養士。北陸学院大学短期大学部食物栄養学科卒業。産科婦人科、人工透析科、栄養療法を主とする自由診療クリニックでの勤務を経て、2019年より現職。「人の身体はみな同じではない」をつねに意識し、日々の栄養カウンセリングに臨む。「食事は治療」との信念から一生続く食事という行為を根本治療ととらえ、論拠が納得できる正しい情報を届けたいという思いから、書籍などで情報を発信。著書に『9割が間違っている「たんぱく質」の摂り方』(青春出版社)がある。 写真/Shutterstock 金津さんphoto/久富健太郎 取材・文/和田美穂