DMMビットコイン482億円不正流出「北朝鮮ハッカー攻撃」断定 その手口とは?
DMMビットコインから482億円相当が不正流出した事件に、北朝鮮のハッカー集団が関わっていました。ハッカーはヘッドハンティングを装い、委託先の社員に接近していました。 【画像】「あなたのスキルに感銘を受けた」 ヘッドハンティングを装った北朝鮮ハッカー集団
■北朝鮮ハッカー集団 サイバー攻撃の手口
60代 「半年前からみたら倍くらい。2、3カ月は特に右肩上がりで、すごい角度で上がっている」 今月、史上初めて1ビットコインが10万ドル(日本円で約1500万円)を突破した暗号資産・ビットコイン。投機熱が高まるなか、警察庁から驚きの発表が24日にありました。 警察庁の発表 「北朝鮮のサイバー攻撃グループが、約482億円相当の暗号資産を窃取」 今年5月、DMMビットコインで起きたおよそ482億円相当ものビットコインの不正流出。廃業に追い込まれるなど、大きな被害を受けていました。 犯行グループとして特定されたのは、北朝鮮のハッカー集団「トレイダートレイター」です。警察庁は、そのサイバー攻撃の手口も明らかにしました。 ハッカー集団のSNSメッセージ 「あなたのスキルに感銘を受けた」 これは、DMMビットコインの委託先の社員に届いたメッセージです。ヘッドハンティングを装い、委託先の社員に接近します。 ハッカー集団のSNSメッセージ 「技術の確認」 「プログラミング能力を試させてほしい」 その後、“採用前の試験”とうたい、社員にURLを送付。不正なプログラムにアクセスさせると、北朝鮮のハッカー集団は通貨の出入管理に関する権限を乗っ取りました。
■経済制裁下 北朝鮮の現状は?
仮想通貨メディア「コインポスト」 各務貴仁代表取締役 「実際の有名な会社を偽って『インタビューをさせてください』とか、今回の『面接をさせてください』みたいなケースというのは、業界では結構ある詐欺のケースになります」 国連の報告書によりますと、2017年から2023年までの間に北朝鮮が盗んだ暗号資産は、およそ4500億円に上るといいます。 なぜ北朝鮮は暗号資産を狙ったハッキングを行うのでしょうか。専門家は「経済制裁を受ける北朝鮮の現状」を指摘します。 各務氏 「例えば金融機関であったり、そういったところを通さなくても国際送金がしやすい特性を持つ暗号資産というのは、制裁を回避しやすい外貨だったりを実質的な資金として獲得する、一つの重要な手段になっている」 (「グッド!モーニング」2024年12月25日放送分より)
テレビ朝日