副業OKの企業は3割超「非金銭的報酬」が目的の人も 副業で地域貢献の実例取材【長崎】
■厚労省は「副業」を推進 【住】職種によって、副業ができるかどうかが異なるんですね。 【平】2018年に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成し、副業・兼業を推進する指針を示しています。 長崎労働局の佐々木地方労働基準観察監督官は、「副業・兼業で長時間労働になり、健康が阻害されないように、労働者自身も、本業・副業の事業主も、労働時間を管理する必要がある」と注意を呼び掛けています。 ■副業で地方創生?「ワークデザインラボ」 こうした中、東京に本社を置く「ワークデザインラボ」は、副業人材のみを集め、本業で得た知識や経験を地方創生などに活かす取り組みを11年前から行っています。 ワークデザインラボは複数の仕事を行うという意味で、「複」業と表現していて、おととし、長崎市と「複業人材を活用した地域活性化に伴う連携協定」を結びました。 メンバーおよそ230人のうち、10数人が長崎のために活動しています。何故、副業に注目したのか、その理由を聞きました。 ワークデザインラボ 伊藤俊徳パートナー: 「本業で、ある程度経済性を回しつつ、『社会的貢献を副業でやりたい』方が増えているのが背景だと思っています」 ワークデザインラボのメンバーの本業は、会社の人事部や企画部、医師、税理士などさまざまです。本業で培った知識や経験を、副業として地域の課題解決に役立てたいと各地で活動を続けています。 ワークデザインラボ 伊藤俊徳パートナー: 「会社で出来ることは会社でやればいいし、会社でできないけど個人でやりたいことは副業でやっていくという上手い組み合わせが大事かなと」 ■非金銭的な報酬 長崎出身で、東京の人材紹介会社に勤める松尾さんは、ワークデザインラボに所属し、東京で食のイベントを展開するなど長崎に人を呼び込むための方法を提案しています。 ワークデザインラボ・長崎エリアオフィサー 松尾文仁さん: 「長崎で自分が少しでも力になれることがあるんであれば、チャレンジしたい。よく『非金銭的な報酬』って形で言っているんですけど、お金じゃない価値を僕らもいただくことができるっていうところに面白味を感じているっていうところかなと思います」