「#ワークマン女子」400店舗出店で逆転ホームラン狙うも客足は軟調…一般衣料市場でワークマンが抱える致命的な弱点とは?
快進撃を続けてきたワークマンが岐路に差し掛かっている。2期連続で営業減益となったのだ。ワークマンは作業着からアウトドアウェア、そして女性向け衣料へと進出を遂げている。ワークマンプラスに次ぐ成長エンジンに位置づけているのがワークマン女子だ。経営陣はワークマン女子のリピーター化が課題だというが、ビジネスモデルにおける根本的な弱点を抱えていることも否めない。 【図を見る】ワークマン内で突出する女性向け衣料のチェーン全店売上高
48店舗から400店舗までの拡大を目論む
2024年3月期の売上高に当たる営業総収入は前期比3.4%増の1326億円だった。ワークマンプラスの出店、転換を進めていた時期と比べると、売上成長ペースはやや鈍化している。 ワークマンは2024年2月5日に通期業績の下方修正を出しており、売上高を予想比1.2%減(15億円マイナス)とした。その際に営業利益の修正も行っており、8.9%引き下げている。 営業増益の予想だったが、一転して営業減益となったのだ。 2025年3月期の売上高は前期比4.5%増の1385億円、営業利益は同2.1%増の236億円という予想を出している。 2024年3月期の営業利益は当初、262億円と予想していた。これは業績が絶好調だった2022年3月期とほぼ同じ水準である。2025年3月期の営業利益の予想額と増益率は保守的になった印象を受ける。 ワークマンは、女性向けカジュアル衣料のワークマン女子に成長期待をかけている。2023年3月期の経営方針に出店攻勢を掲げているが、その中核にあるのがロードサイドやショッピングモールでのワークマン女子の出店だ。 2024年3月期の女性向け衣料のチェーン全店売上高は123億円。2021年3月期と比較して1.9倍に急拡大している。 ワークマン女子は2024年3月末時点の48店舗から今期81店舗。中期的には400店舗までの拡大を計画している。 ワークマンは働く男向けの衣料品店から、一般消費者へのマス化を図ろうとしており、その戦略の中心にあるのが女性向け衣料なのだ。