【レパードS・エルムS】新潟・札幌にダートの有力馬が集結 秋の飛躍に向け弾みをつけるのは/長岡一也
【長岡一也=コラム「競馬白書」】 ◆3歳世代からはソニックスターとミッキーファイトに注目 【写真】ソニックスターのこれまでの軌跡 今年から新しく3歳ダート三冠路線ができて、その最終戦のジャパンダートクラシックが10月2日、大井で行われる。レパードSはそのトライアル競走となり、1着馬に優先出走権が与えられるが、JRAには3歳馬の重賞はユニコーンSとこのレパードSの2つだけで、今後この2つの重賞がどう発展していくか注目される。ダート路線をけん引するものが出てくるかどうか、今年の出走馬の中から見つけられたらと思っている。 一方のエルムSは、札幌のダート1700米で、7月函館のダート戦マリーンSとの関連を考えたくなるレースだ。このところマリーンS組が6連勝しているし、ハンデ戦から別定戦になるとはいえ、同じ北の小回りコースで中心視したくなる。それと、ほぼ平坦コースなので先行力があり、それを持続できるものが有利で、ラップが極端に落ちることがないレースだ。後方につけても早目に動けるものをと考えるようにしたい。 まずレパードSは、多くが未完成の3歳馬だから、結果にとらわれすぎないようにしたい。また距離が1800米だということもポイントになる。そこで取り上げたいのがソニックスターだ。4戦3勝、デビュー戦の新馬戦が1800米でこれを勝ち、その後の3戦がマイル。2戦目のカトレアSはもまれて大敗だったが、あとの2戦は2連勝。特に前走の青竜Sは、速い流れを追って3番手から抜け出していた。集中力に欠けるところがあるという欠点を直して登場する今回は、テンの行き脚、レースセンスの良さが際立つとみた。これまで2戦2勝の川田騎手というのも強調できる。 ユニコーンS組からは、ミッキーファイトを。勝負どころから直線にかけ外からフタをされて3着だったが、ゴール前は差をつめていた。3戦2勝で、2戦目の1800米では5馬身差をつけて勝っていて、能力の高さを証明していた。この2頭は、秋は世代の頂点をねらう存在になっていると見ている。 目下3連勝と勢いに乗るジーサイクロンは、ここ2戦はもまれる競馬で勝っており、自在性がありそうなのがいい。これまでこのタイプの好走はよくあった。先行する馬で面白いのが、古馬相手に逃げ切ったロジアデレードとメイショウフウドウだろう。後者は勝ちに行く競馬で追いくらべでよく踏ん張っていた。穴にはこの2頭を。 エルムSは、マリーンS組を素直に取り上げておく。まず勝ち馬ナチュラルハイを。前走は力強い末脚を見せていた。札幌ダート1700米は2戦2勝と得意。初重賞制覇を期待したい。 別路線からは、やはり4歳馬のドゥラエレーデを。チャンピオンズCと東京大賞典がいずれも3着なら、ここで勝っても不思議でない。かつて芝のホープフルSを勝っていて、実績なら一番。ドバイ遠征明けになるが、この4ヶ月、けいこを積む毎に上向いているとのこと。 「充実の この勝利なら 秋主役」