マカオLRT、2024年11月の1日平均乗客数は1.69万人…2ヶ月連続増、石排灣線開業初月
マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕軌股份有限公司(マカオLRT社)は12月2日、今年(2024年)11月の乗客数データを公表。 今年11月の1日あたり平均乗客数(延べ、以下同)は約1万6900人で、前月から約1700人増(11.1%増)。2ヶ月連続増で、2019年12月のタイパ線開業初月(約3万3000人)に次ぐ歴代2番目の多さに。この際は運賃無料キャンペーンが実施されていた。11月の特記事項として、1日に新線の石排灣線の開業があり、乗客数の底上げに寄与したとみられる。
マカオLRTは マカオ初となる本格的な軌道系大量輸送機関として、2019年12月にタイパ線の一部区間が開業。昨年(2023年)12月8日にタイパ島北西部の海洋駅とマカオ半島南西部の媽閣駅の跨海区間が開業し、マカオ半島部への乗り入れ実現とともに、全線開業を果たした。 今年11月末現在、マカオLRTはタイパ線と石排灣線の2路線体制となっているは。タイパ線はタイパフェリーターミナル駅と媽閣駅の間の約12.5キロメートル、13駅の区間で営業運転を行っており、沿線には陸海空の玄関口のほか、大型カジノIR(統合型リゾート)が密集するコタイ地区、著名観光地のタイパヴィレッジ、高層マンションが建ち並ぶ新興住宅街が存在。石排灣線(2駅、約1.6キロ)はタイパ線の協和醫院駅とコロアン島の北部の石排灣駅を結ぶ。石排灣エリアは近年開発が進んだ人口密集地のひとつ。
目下、マカオLRTでは路線ネットワークの拡充が進められている。きのう(12月2日)タイパ線の蓮花駅と横琴口岸(イミグレーション)前の新駅を結ぶ横琴線(2駅、約2.2キロ)が開業したほか、タイパ線のタイパフェリーターミナル駅からマカオ半島東部沖に造成中の埋立地を経由してマカオ半島北端にある關閘イミグレーション前を結ぶ全線地下、全長約9キロの新線「東線」が昨年8月に着工し、2028年完成予定。同線は關閘エリアから先の青茂イミグレーションまでの延伸計画も明らかになっている。 なお、マカオLRTは全路線(タイパ線、石排灣線、横琴線と建設中の東線)で日本の三菱重工業の全自動無人運転車両(AGT:Automated Guideway Transit)システム一式を採用。営業運転中の3路線を走る車両はすべて日本製で、東京のゆりかもめなどと同タイプのものとなっている。