上皇后さま“名場面” 優しさとユーモアにあふれ…【皇室 a Moment】
1993(平成5)年、裸足保育で知られる東京・板橋区の聖マリア保育園では、元気な子供たちとのスキンシップがありました。 ――子どもは本当に無邪気ですね。
2002(平成14)年、神奈川県の児童養護施設では、1人の男の子が上皇ご夫妻に突然抱き着いて、周囲が大慌てになります。すると上皇后さまは、「触っていいのよ」と優しく語りかけられました。 ――頭をなでられたり、しゃがんでお話しになるシーンは印象的ですね。
また1999(平成11)年には、子どもたちと一緒にお遊戯に加わられた場面もありました。 全員)「あぶくたった 煮えたった 煮えたかどうだか食べてみよう ムシャムシャムシャ」
全員)「頭ポンポン 肩ポンポン ぐるりと回りましょう」「ユラユラユラユラ…」 2001(平成13)年に訪れた東京・品川区の大井倉田保育園でもお遊戯に加わられ、子どもと手をとり一緒に跳びはねる場面がありました。 ――お2人とも楽しそうですね。本当にほほえましいシーンばかりでした。特に上皇后さまは子供に対して自分から寄り添われたり、ほおを寄せたり、ぎゅっと抱きしめ返してあげたり。「触っていいのよ」と語りかけられるシーンもありましたが、子どもたちがウェルカムという感じがすごく伝わってきます。 その心遣い、優しさは、確かに子どもたちにも伝わるだろうと思います。こどもの日にちなんだ学校や子どもの施設などへのご訪問は、平成になって上皇ご夫妻が始められたものです。 そして、2015(平成27)年に、80代になるのを機に、当時の皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻に託されました。子どもたちと年が離れてしまった、というのが理由でした。
■人々との、さりげなく“楽しい交流”
――上皇后さまは、特別な機会だけでなく、一般の方々とのさりげない会話も印象的です。 葉山御用邸での静養中、海辺の散策の姿を思い出す方も多いと思います。今は並んだ人たちへの声かけという形になっていますが、元は海辺の高台を歩くご夫妻が、会釈をされる程度でした。