「父は大谷妻・真美子さんのコーチ、兄は日本代表」河村勇輝に続くNBA入りなるか…バスケ一家で育ったテーブス流河(20歳)の可能性
日本のバスケットボール界の未来を担う才能が、今、アメリカの舞台で切磋琢磨している。 【画像】「父&兄と似てる?」“スーパー中学生”と呼ばれたデーブス流河(20歳)は今…人気急増中のイケメンぶりと熱すぎる現地プレー写真を見る(他30枚) NBAで主力として活躍する八村塁に続く素材は、先にNBAデビューを果たした河村勇輝(23歳)、それに続こうとGリーグでアピールを続ける富永啓生(23歳)だけではない。NCAAのディビジョン1チームに所属するテーブス流河(るか)(ボストン大/20歳/185cm)、川島悠翔(シアトル大/19歳/201cm)、山ノ内勇登ウィリアムズ(ネバダ大/21歳/210cm)という俊才たちも新大陸で腕を磨いている。 3人とも2024-25シーズンはそれぞれの形で厳しい時間を経験しているが、それでも2025年の飛躍に向けて意欲満々。近未来のNCAAトーナメント進出、NBAへの挑戦、そして日本代表への意欲を取材した。【NumberWebインタビュー全2回の1回目/第2回も公開中】 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 「今までにないプレータイムをもらえ、その中で良い活躍ができた。行きたい方向に一歩進んだんじゃないかなと感じました」 2025年最初のゲーム後、テーブス流河はそう語って思わず表情を崩した。地元ボストンで行われた1月1日のマイアミ大戦では今季最多の約15分をプレーし、無得点ながら3アシスト、1リバウンドをマーク。落ち着いた司令塔ぶりによる貢献は数字が示す以上のものがあり、前半一時は13-32と大量リードを許していたチームが78-68と逆転勝利を飾る原動力になった。 「試合後、お兄ちゃんからは『お疲れ様、頑張ったね』と温かい言葉をもらいました。お父さんもけっこう褒めてくれて、その上に次はこうしたらいいんじゃないかなというアドバイスももらいました」
父は富士通ヘッドコーチ、兄は日本代表
弱冠20歳の流河の父は女子Wリーグの富士通をヘッドコーチ(HC)として日本一に押し上げたBTテーブス。兄はアルバルク東京でプレーし、男子日本代表経験もあるテーブス海というバスケットボール一家の出身だ。流河も高校2年生だった2021年に渡米し、以降、高校、クラブチームでのプレーで腕を磨いてきた。 血統の良さが示す通り、ポイントガード(PG)としてのバスケIQの高さは明白。特にパスワークには定評があり、「自分のパスの才能はチーム内でも、ACC(アトランティック・コースト・カンファレンス)の中でも、トップレベルという評価はされている」と自信を見せる。シュート力も高いだけに、経験を積めばハイレベルの司令塔として成長していきそうな予感は十分。その片鱗を見せたのが元日のマイアミ大戦だった。 もっとも、このゲームに至るまで、流河のカレッジキャリアは順風満帆だったわけではない。ここまで9戦で平均6.9分をプレーし、同1.2得点、0.8アシスト。試合によってはDNP(コーチ判断での不出場)に終わるゲームもある。昨年5月、日本代表のディベロップキャンプ(若手有望株が参加する合宿)にも初招集された俊才が、少なからずのフラストレーションを感じていることは想像に難くない。 「ACC、ディビジョン1の中では小さい方なので、僕のディフェンス、フィジカルは他のチームから弱くみられてしまう。体重も増えてきていますけど、それだけじゃダメ。強くプレーするっていう意識がたぶん一番の課題なのかなと思います」 特に流河がプレーするACCはこれまで多くのNBA選手を輩出してきたデューク大、ノースカロライナ大などが所属する超激戦区。「小さい頃から見ているチームと対戦できるのが本当に楽しみだし、夢みたい」と目を輝かせるが、そんな環境では求められるものも大きくなる。現在は控えPGという役割のルーキーのプレーイングタイムは、これから先もアップ&ダウンがあるのかもしれない。
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