「麻辣湯」TikTokで“若者女性の食レポ”目立つナゾ。どこから火がついた?ガチ中華が抱える課題も
「楊国福」の麻辣湯が若い女性の未知との遭遇になっているのもブームの後押しをしている。 TikTokに投稿されている「楊国福」のおすすめトッピングを紹介する動画を確認すると、さつまいも粉で作ったもちもちの麺(韓国で数年前にバズったブンモジャという名前で紹介されていることが多い)や鴨血(アヒルの血プリン)、魚卵が入ったつみれや白きくらげなどがマスト食材として紹介されていることが多い。 ガチ中華ではどれもわりと食べられている食材であるが、日本人の特に10代や20代からすればどれも初めて食べる謎食材に違いない。
また、バイキング形式で自分の好きな具材を選べるので、来るたびに異なるトッピングで食べることができるのも麻辣湯の楽しさの1つ。麻辣湯と言われれば麻辣のスープだけかと思いきや、トマトベースのスープや豚骨ベースのスープもあったりと、辛いのが苦手な人でも流行りに乗って食べに行ける、というのも流行に敏感な女性には嬉しいポイントかもしれない。 「楊国福」は2018年に池袋に出店し、上野や高田馬場、大久保など中国人が多いエリアから出店を進め、現在では大阪、京都、福岡、神奈川など着実に大都市圏で店舗数を増やしている。
■一部ではサービス品質低下の声も 出店が増えたことと麻辣湯のバズりが重なったこともあって、麻辣湯を出す店は、今やどこでも行列ができているのは喜ばしいことであるが、中国あるあるなサービス品質の低下も一部では聞こえてきている。 例えばバイキングスタイルで具材を取る形式であることから、一部の具材が腐っていたり、虫が混入していたというレビューも見かけるようになった。あまりにも客が増えたために、厨房が回らなくなり、30分以上も待つ客や、スープがほかの店舗と比べて薄かったという声もある。
サービスクオリティの低下は「これだから中国企業は……」という評価にもつながりやすく、TikTokなどのSNSでも悪評は広がっていきやすいため企業側はきちんと対応する必要があるだろう。 「七宝」や「楊国福」のほか、最近では高田馬場や池袋北口にある中国語しか通じないような小さな麻辣湯の店を食レポする動画も増えてきている。先日、池袋北口にある麻辣湯の店を通りかかったところ、店内に制服を着た女子高生の姿を見かけて驚いた。