中国メーカーEVの安さには誰も追いつけない! 驚異のコスパで「Xpeng P7+」が登場するや3時間で3万台以上が売れた
トランク容量は競合車に優る725リットル
実際にコスト競争力をシャオミSU7、テスラ・モデル3、Zeekr 007、ファーウェイLuxeed S7という競合車種とそれぞれ比較すると、以下のことがわかります。 ・P7+の最大の強みである電費性能について、テスラ・モデル3の11.3kWh/100kmとほぼ同等を実現。効率性を最大限引き上げることによってバッテリー容量を減らすことに成功。LFPバッテリーに一本化することで開発コストと調達コストも抑制 ・トランク容量も725リットルと、競合と比較しても頭ひとつ抜けている積載性を確保 ・肝心の値段設定について、P7+が399万円を実現する一方でモデル3は496万円と、100万円ほど安価。コスト競争力最強との呼び声高いZeekr 007よりも50万円ほど安価に購入可能と、まさに2025年コスパ最強のEVセダンといえる さらにコスト競争力の高さはEV性能や積載性だけではなく、標準装備内容にも現れています。 ・解像度2.5Kを誇る15.6インチのセンターディスプレイとともに、リヤにも8インチのタッチスクリーンを搭載 ・インフォテインメントシステムを駆動するのが、演算能力60TOPSを誇るQualcomm Snapdragon 8295Pを搭載 ・ナッパレザーのシートは、ランバーサポート付きの電動シート調整とともに、シートヒーター、クーラー、マッサージを完備 ・後席シートも電動の背もたれ調整とともに、シートヒーター、クーラー、マッサージを完備しながら、後席用の折りたたみデスクも搭載するという高級ミニバン級の装備内容を実現 ・ステアリングヒーターや256色のアンビエントライト、2.1平方メートルという巨大なガラスルーフ、フレグランスシステム ・静粛性について、停車時、時速60km、時速100kmにおける走行シチュエーションのどれにおいても、競合のアウディA6LやメルセデスEクラスを凌ぐ静粛性を実現 ・Xpengの大きな強みである自動運転について、MONA M03に続いてHawk Eyeシステムと名付けられた、LiDARを使用しない自動運転システムを採用 ・3.3kWものV2L機能 ・7.1.4システムを採用する20スピーカー搭載の音響システム ・車両保証も5年12万kmと手厚い 競合を凌ぐ充実の装備内容がすべて標準で装備されているのです。まさにP7+が中国最強のファミリーセダンとして驚異的な完成度を実現している様子が見て取れるでしょう。 実際にP7+に対する需要は凄まじく、発売開始12分間の段階で1万台の確定注文を獲得しながら、発売開始3時間程度の段階で3万1528台もの確定注文を獲得しています。MONA M03と同様にスマッシュヒットが間違いない、このXpengの新たなフラグシップセダンの販売動向、および競合となるテスラ・モデル3やシャオミSU7の販売対決の行方も含めて目が離せません。 さらに、Xpengは2025年中に新型モデルを含めたラインアップの刷新を行う方針です。既存のG6、G9、X9のモデルチェンジを実施しながら、さらに新型EVとしてミッドサイズSUV「G7」、そしてXpeng初のレンジエクステンダーEVモデルとなる、全長5.1m級の3列シート搭載の大型SUV「G01」を発売見込みです。 一時期は販売台数が低迷していたXpengが2025年シーズンにどれだけ販売台数を伸ばせるのか。中国EVスタートアップ筆頭格の最新動向にはますます目が離せません。
高橋 優