大阪市の吉村洋文新市長 就任会見【全文2】
大都市局の後継組織の設置について
司会:じゃあ次朝日新聞さん。 朝日新聞:朝日新聞のノゾミです。よろしくお願いします。都構想についてちょっと、ついでに先ほどの続きなんですけれども。大都市局の後継組織は議案で来年出されて4月以降設置したいというお考えでしょうか。 吉村:そうですね。来年議案で出すということになると思います。 吉村:その議会の、中身については、議会とも話はしていきたいとは思っています。 朝日新聞:福祉等推進局という名称で、一応、現在は考えていらっしゃる。 吉村:そうです。名称としてはそういった名称を考えている。福祉と推進本部と連携するという、そういう形で。 朝日新聞:5月の住民投票も、衆議院議員として都構想賛成の活動をされていたかと思うんですけれども、反対多数になった理由というのはどういうふうに分析されていますか。 吉村:これは、大きく2つあると思うんです。1つは、この都構想というものについて、すなわち大阪市を特別区に改編する。そして権限を、あるいは大阪特別区と大阪府、大都市法では都とみなす、都と区にこの権限を分配するという、大都市法にになるわけです。そもそも再編自体は、どんなものであっても絶対駄目なんですという反対派の方は、これは一定数、かなりの数だと思うんですが一定数いらっしゃると思っています。 今回の選挙戦においても、都構想を完全終結させるというのは私以外の候補が言っていたわけですから、そこにあれだけの票が入ってくるというのは、やはりどんなことがあっても都構想っていうのは絶対駄目だよ、修正案なんかやったって駄目だよというような意見の方がいらっしゃる。そういった層があるのが1つ。 そしてもう1つが、やはり大阪市の再編、特別区の再編について、別に悪くないと。これまでの大阪府と市のこの在り方についても、問題あるんじゃないかと。この在り方自体は、大阪の将来を見たときには悪くないというふうに思っている方もたくさんいたと思うんです。ただ、その中でこの維新のやはりその、都構想の案の進め方、議論の進め方がどうしても維新の一方的なところがあったんではないかと。住民の意見は聞いてたんですか、あるいは他会派の意見は聞いてたんですか、というところで不安に思われてた反対派の方も、こちらたくさんいらっしゃると思います。大きくいうとその2つに分けられるのかなと思っているんですけど。 何がなんでも絶対反対の人と、それから反対には投票したけれども、これはもっといろんな市民の声を聞いたり、他会派の意見を聞いて、より良いものをつくっていくんであれば、大きな将来性としてはよく分かると。だけれども今はだいぶ不安があるので反対に投じるといった方、この大きく2つに分かれると思っているんです。それを足して、やはり70万票という、票になっているのだと思います。 私自身は、特に後者のほうの方、大きなこの後者のほうの塊について、一定理解されるような案を引き続き作っていく。つまり、市民の皆さんの声を聞く。それから他会派の皆さんの意見を聞く、そういったことを、そしてしっかりと説明する。そういった手続きを踏むことで、理解を得られていく。そういうふうに思っています。今度の選挙戦も、私はそういう面も反映されて出てくる。 ですので、そういった意味で反対の理由という意味であれば、大きな2つの反対理由が、反対の方の固まりがあるのかなというふうに思っています。 朝日新聞:どっちかというと、民営化と大学は進み始めていると思うんですが、公募制度とか敬老パスは選挙戦で反対側のほうが見直しを訴えていらっしゃいましたが、それは引き続き橋下市政を引き継がれるのか、一部改善点を何か探そうとされるのか教えていただけますか。 吉村:まず公募制度については、当然原則これは続けていきます。これは私も市議会時代にこの職員の基本条例や、あるいは学校、教育基本条例、2つの条例に分かれましたけど、あの条例を原案作りに携わった人間ですので、そういう思想を持っていますから、やはりその役所の中にそういった一定の、あるいは公務員では、ずっと公務員をやってきた中では発想ができないような、新たな視点を、新たな風を役所の中に入れ込むという意味では公募制度というのは大事だと思っています。 それから、役所の内部の中でもやる気のある人が手を挙げるように、そんなことが大切だと思ってますので、公募については原則これ、続けていきます。 で、ただ、やはりこれまで一定、不祥事とかそういうのが出てきたことはこれも事実ですから、採用の在り方。例えば、校長候補であれば組織、マネジメントの点だけじゃなくて、子供たちの教育的な視点、子供たちの心の教育、そういったところがどこまでその方、公募を応募されてる方が持っているのかというようなところも含めて、判断していく。つまり、採用基準を厳しくする。より厳格にするというやり方で進めていきないなというふうに思っています。 ですので、人数が減るようなことがあるかもしれませんが、それは別に人数の多い、少ないが問題ではなくて、公募の理念というのはしっかり進んでいて、そして対応については非常識な問題点が出てきたところについては、当然それは分析して厳しく。だけども原則は、修正を図っていくけれども、原則としてこれは続けていくということになると思います。 で、その敬老パスについては、これはもう選挙戦でずっと争点にしてきましたので、今の段階で何か見直すというつもりはないです。今の制度を維持するということになるかと思います。 朝日新聞:最後に1つ。今日、午前中に橋下前市長から事務引き継ぎありましたけども、これまでの間にも、公式にも引き継ぎがなかったと思うんですが、事務的なものを除いて、メッセージとして何かこれは生かしたいなとか、参考になったなというもの、印象に残っているものありましたら教えてください。 吉村:やはり橋下市長、これまで僕は、橋下市長は橋下市長、僕は僕のやり方でやる。これが新たなステージに入ったと思っているので、これからやはり市民との対話、議会との対話を通じて物事を前に進めていくということが、大事だと思っているので、そこは吉村さん自身のやり方で進めてくれたらいいと。ですので、橋下市長のやり方をまねする必要もなくて、吉村さんのやり方で進めていって、少しでも大阪の政治を前に進めていってほしいっていうのが大きな引き継ぎのスタンスで。 そういう意味では、の進め方については、改革の中身とかそういったことについては、当然僕も同じ政党ですし、僕も固めてきた内容ですから。これは当然継承していくことになると思いますけど、進め方については大きく転換するということもやって進めていってくださいというような、そんな話をしました。 朝日新聞:前任者からは、アドバイスを受け続けられるっていうのは別に通常あると思うんですけど、今後はどれぐらいその助言っていうか、アドバイスを求められる。 吉村:いや、ことあるごとに。ことあるごとというか、課題が出て、前の状況はどうだったのかというのを自分が、僕自身が判断するに当たって、前のときの状況はどうだったのかということが出てくれば、それは請うていきたいと思います。ていうのは、橋下市長から見た、同じ課題であっても、橋下市長から見た課題の問題点の本質の捉え方と考え、それから役所自身が認識している、橋下市長はこういうのっていう、これまでの考えはそうでしたみたいないうようなことっていうのは、多少、本当に完全に一致するのかなというようなときも、これ、ありうると思いますので、そういうのについては、これまで当然、前任だったわけですから、それまでの状況がどうだったのか含めて、聞くということはやってもいいと思います。 ただ、最終的に判断するのは、僕自身が判断で、ということになりますので、一切連絡を取らないとか、そういうことをする必要はないですし。連絡を取っていただけるのであれば(笑)。 朝日新聞:橋下市長は1期4年ってかなりこだわって公言されたてたと思うんですけど、それは同じ考えでしょうか。 吉村:あ、それも当然です。これは橋下市長に限らずだと思うんですけれども、この4年間の任期ということで選挙についてこれ、任期与えられたわけですから、この4年間で僕自身で実行できるように、任期4年というのは1つの範囲として考えていくのは当たり前だと思ってまして、それはもう政治家だったら当然だと思います。