大阪市の吉村洋文新市長 就任会見【全文2】
来年度の予算について
司会:じゃあ次お願いします。じゃあABCさん。 朝日放送:ABCのキハラです。就任おめでとうございます。早速ですけども早速予算を組まなければいけないと思いますけれども、来年度予算を組むに当たっての大方針と、それからマニフェストで約束されたものの中で早速、来年盛り込もうと思っておられるものを教えてください。 吉村:まず予算については当然この厳しい財政状況の中ですので、実現はできてないですけれども収入の範囲で予算を組むという方針については、やはりこれは維持すべきものなのかなというふうに思っていまして。 ただ一方でその決算ベースで見るとどうしても、予算、決算のかい離というのが非常に多く出てるとこでもあるのかなというふうに私は思ってます。そういう問題点は持っています。で、その決算ベースで見て当然、赤字を増やすとかそういうのは絶対やったら駄目ですし、それはいけないとは思うんですけれども、決算と予算のかい離ということも少し考えていかなきゃいけないのかなという、そういう問題意識はちょっと持ってます。 ただこの財政規律はしっかり守っていくっていうのは、僕の中にあります。で申し上げてるのは決算ベースで見ると当然、不用地の売却、土地の売却等々もあるんですけれども。やはり多くが黒いのが今の現状だと思うんですね。ですので、そういった意味でそこの予算と決算のかい離の部分を踏まえながら、ある程度考える必要もあるんじゃないかなというふうに思ってるんですね。ただ大前提として収入の範囲で予算を取るっていうことは、頭の大事な原則の1つにしていきたいと思います。 で、早速その取り組むべきこととしては先ほども少し申し上げましたが、これはまだ調整中ではあるのでなんとも言うことはできないんですが。マニフェストの中に書かれてることとしては、1つは給食。これはやはり近々の課題だろうというふうに思っております。給食をどうしてもこういう活動をする中ででも、おいしい給食を実現してほしいなという声は非常に多かったので。そういったところについては踏み込んでいきたいというふうに思っています。 あとはこれは途中のところではあるんですけれども、子供の医療費のところですね。中学校修了までという今議論になってますけれども。これを18歳まで上げる。いわゆる大阪において、医療費の実質無償化、ゼロ歳から18歳まで図れるような、そんなところについては予算を組み込めないかなというのは、調整して検討してる最中です。 あとは待機高齢者の、これは予算の規定枠にもあるんですけれども。待機高齢者の皆さんもゼロにしていくというような。いわゆる特別養護老人ホームの整備についてはもう引き続き、平成29年度までにゼロにするような、そんな形でということに。 朝日放送:子供の医療費、助成18歳までは、選挙中は任期中に実現したいとおっしゃったと思うんですが、それも1年目に実施することも検討されてるってことですか。 吉村:そう、予算に組み込めるかどうかっていうのを検討します。 朝日放送:分かりました。それと市政と国政政党の役職もしていらっしゃるので、市政と国政のバランスをどうお考えかという点をお伺いしたいと思います。 吉村:まず前提として今、国政政党の、いわゆる平仮名、おおさか維新の会の政調会長が浅田府議会議員が就任されてると。僕自身はちょっと分かりにくいですけど、地域政党の漢字の大阪維新の会の政調会長を就任してます。ですので、僕自身はそれは新代表の松井代表の下での役職の指名です。僕自身はそういう意味で大阪の政治に限りなく専念する。大阪市長という職に限りなく専念するということをしていきたいというふうに思っております。 当然この平仮名、おおさか維新の会の政調会長に、もしいることになれば、さまざまな国政課題、外交の問題やったり。あるいは安保の問題やったりということを当然やっていくということになると思うんですが、それは新たに浅田政調会長が就任されたということなんで、僕自身は大阪の政治に軸足を置いて、していきたいというふうに思っています。 朝日放送:当初平仮名のほうの政調会長という話もありましたけれども、それ浅田さんになって大阪に専念するためにあえて外してもらったということなんですか。 吉村:いや、そこまでは松井新代表と話はしてないんですけれども。松井代表の指名がそうだということであれば私はそういう趣旨だというふうに思っていますね。そこまでは言わずもがなというか、すぐ理解できることですので。 朝日放送:もう1点だけすみません。市の労働組合との関係ですけれども、裁判や労働委員会の結論がほぼ出尽くしていますけれども今後、組合とはどう向き合っていくのかというのと、具体的に地下にまだ1つ、組合の事務所が残ってますが、これは退去を求めていくんでしょうか。それともきちんとした賃料を払うんであれば、残ってもいいというお考えなんでしょうか。 吉村:まずその組合との関係については、当然組合というのはその組合が職員の皆さんの労働条件について、適正を確保するっていう団体だというふうに認識してます。ですので、そういった意味での組合との関係というのは、これからしっかり交渉あるいは話というのはしていきたいと思っています。 それからこれまでの大阪市政を見てましたら、どうしても政治活動が非常に行われていることっていうのも多かったと思うんですね。そういった意味で組合の便宜供与を禁止する、そういった条例であったり、あるいは職員の政治活動、これを制限する条例というのをこれをやったんです。ですので組合の政治活動という意味では、私はやはりそれは違うだろうなという思いを持っています。これまでのこの裁判についてもそれぞれ、1個1個をひとまとめでくくるのはちょっと乱暴かなというところもあって。1つ1つ違うところもあるのかなというふうには思ってます。 この役所の施設については、施設というか、についてはこれは本来は大阪市民のためにある組織だというふうに思っております。役所の職員がしっかりここで仕事できるようにすることも大事だと思っていますし、本来はこれ、大阪市民のための当然、庁舎だと思ってますんで。そこに対して組合が便宜を受けるというのは、僕は違うだろうなというふうに思っています。 ただ今いる、その労組事務所についてどうするかというのはちょっと引き続きちょっと内部でももんでいきたいとは思っていますが、僕自身の基本的な発想としては本来、組合というのは当然、労働条件について話をする組織であって、政治的なところでなんか活動するものではないというふうに認識していますので、役所の便宜を供与するというのはあるべき姿じゃないというふうに思っています。