犬猫「殺処分ゼロ」運用、熊本県の動物愛護センターは…個室飼育で手術室やトリミング室も
各地の自治体で問題となっている「多頭飼育崩壊」への対応も課題だ。八代保健所では昨年、ミニチュアダックスフント62頭を保護する事案も起きた。
センターでは今年度から、飼い主のいない猫への避妊・去勢手術を無料で行う制度を始めた。多目的スペースを生かし、小学生らを対象に命の大切さを学ぶ「命の教室」も9月から開く予定だ。高本芳寿所長は「動物も人と同じ命だ。飼い主には最後まで責任を持って適正に飼ってほしい」と語った。
取材後記
新たな県動物愛護センターは、県産木材をふんだんに使用した親しみやすい雰囲気も特徴だ。取材した日も多くの人が譲渡の相談に訪れていた。
4月に就任した木村知事が掲げる「動物愛護・日本一」には、飼い主や周囲の人々の意識の向上が不可欠だ。センターでは飼育や譲渡に関する相談も受け付けている。問い合わせは同センター(0964・27・8115)へ。(山之内大空)