「2階にエアコンがない」など北海道で2200万円の注文住宅を建てた夫婦が語る後悔&満足点
国土交通省がまとめた2022年度新設住宅着工戸数によると、北海道内では前年度比7.8%減の2万9576戸とマイナスに転じています。 【写真でみる】2200万円の注文住宅を北海道で建てた夫婦の後悔点・満足点 マンションは12.5%増で分譲住宅や貸家は微減にとどめたものの、持ち家(注文住宅)が18.2%減の9499戸となったことが、マイナスに転じたことの大きな要因となっています。 道内では2023年度も注文住宅の着工戸数は減少傾向にあって、資材や土地価格の上昇に伴い市場の冷え込みが長期化しているようです。 一方、北海道の冬は気温が氷点下になるなど寒さが非常に厳しいため、近年では断熱性能の大幅な向上やさまざまな工夫によって、冬でも暖かく過ごすことができる家が少なくないといわれています。 そこで本記事では、北海道で注文住宅を建てた方の体験談を紹介したいと思います。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
北海道で2200万円注文住宅を建てた方の後悔ポイント
この事例は次のような方の実際の体験談です。 ・【居住地】 北海道 ・【建築費】 2200万円 ・【建築主の年代】 20歳代 まずは後悔したというポイントから見ていきましょう。 ●後悔したポイント1:寒くてポータブルストーブが必要になる 夫婦はまず「2階建で冬は特に1階が寒く、設置している蓄熱暖房に加え、ポータブルストーブが必要になる」点を挙げています。 北海道の家ではセントラルヒーティングやファンヒーター、床暖房などのさまざまな暖房機器が採用されていますが、家全体を暖かく快適にするためには高い断熱性と気密性が欠かせません。 したがって建物自体が持つ断熱性と気密性を高めることが、非常に重要になるといえます。 ●後悔したポイント2:オール電化で蓄熱暖房なので熱効率が悪く電気代が高い 「オール電化で蓄熱暖房なので熱効率が悪く、電気代が高騰している現在では電気代が高すぎて困っている」とも語ります。 一口に「オール電化住宅」といっても、使用している機器によって消費する電力量が大きく異なります。 近年では省エネ性能の高い「ヒートポンプ給湯器(エコキュート)」などの給湯設備や「ヒートポンプ暖房システム」が多く採用されています。 これらの給湯器や暖房機器は、ヒートポンプを使って取り込んだ空気の熱を使ってお湯を沸かすシステムなので省エネ性能に優れていて、電気代を節約することができます。 これから家を建てる際には検討してみると良いでしょう。 ●後悔したポイント3:収納スペースが少ない 「収納スペースが少ないため、クロゼットに物が収まりきらない」も後悔ポイントとして挙げられていました。 必要な収納スペースの量はそれぞれのご家庭の事情によって異なりますが、一般的な目安は延べ床面積の10~15%程度といわれています。 しかしこれはあくまでも目安なので、収納スペースの量についてはプランニングの段階で「何を」「どこに」「どのくらい」「どのように」収納するのかを、具体的に検討してレイアウトすることが大切です。 ●後悔したポイント4:和室が物置部屋になっている 「来客の際の寝室として利用するために和室を設けたが、畳に虫が湧きやすいために寝具を置いておくことができず、物置部屋となっている」も後悔ポイントとのこと。 畳に虫が湧きやすいようです。 畳に虫が発生するのを防ぐためには、こまめに掃除機をかけ、部屋に湿気がこもらないように風通しを良くすることが大切です。 また畳の下に防虫シートを敷いたり、畳用の殺虫剤を使用したりするのも効果的です。 畳にとって湿気は大敵になるので、物を置いておくと逆効果になることがあります。 ●後悔したポイント5:2階にエアコンがない 最後に挙げられたのは、「2階にエアコンがないために、夏場には寝室がある2階にいられない」という点でした。 北海道では、2階にエアコンがないことも少なくないようです。 しかし、暖かい空気は軽いため上にいき、さらに日中に屋根に溜まった熱の影響を受けるため、夏は2階の室温が上昇してしまいます。 近年の夏は全国的に猛暑なので、北海道でも夏の暑さ対策も忘れずに行うことが大切です。