YouTube・TikTokでよく見る「1位はコメ欄に」のカラクリ【登録者数100万人超の経営者が解説】
動画を作るクリエイターにとって、投稿した動画のコメント欄をチェックすることは大きな学びとなります。また、動画のコメント欄にはバズらせるための活用法もあるため、軽視はできません。本稿では、YouTubeチャンネル登録者数100万人超えの株式会社リンクロノヴァで代表取締役社長を務める長野雅樹氏と、株式会社リセンダーの社員としてSNS企画・演出などを担当する鈴木啓太氏による著書『結果を引き寄せる完全版YouTube TikTokビジネス活用術』(KADOKAWA)から一部抜粋し、YouTube・TikTokのコメント欄について解説します。 都道府県「開業率&廃業率」ランキング
コメント機能の活用
YouTubeだけでなくTikTokにもコメント機能があります。コメント欄を開かなければ、コメント数はわかるけれど、実際に良いコメントなのかアンチコメントがたくさん書かれているのかまではわかりません。 TikTokではコメントを誘発することを狙って、そのための動画を作っているクリエイターもいます。ランキング発表の動画を作って1位だけコメント欄を見るようにするというのがその一例です。 そういったクリエイターがいることからも、コメント数や「いいね」数などが多くてエンゲージメントが高ければ、おすすめに載りやすくバズりやすいという定説があります。コメントが多かったり、 シェアが多かったりすると良い動画と認定されると言われています。 「1位はコメント欄にあります」 例えば、ランキング発表のショート動画を作って、5位から2位まで動画で発表し、「1位はコメント欄にあります」と言われると、視聴者はみんなコメント欄を開きにいくわけです。そのときに動画を止めずにコメント欄を開くと、TikTokの場合はその間も動画が回り続けています。視聴者がコメント欄を探しているうちに後ろで動画が回るから視聴維持率が100%を超えて良い動画として見なされるのです。 別の例では、動画の最後に「こういう人はコメント欄に書いてみてね」と言ったりすると、ある程度コメントが増えます。こういったことをやっている人はかなりいます。 また、TikTokでよくあるのが、「共有からLINEを開いて何番目の人は、あなたのことが好きな人です」とうながす動画が多いのですが、これは共有を開いた時点でシェアしたことにカウントされてエンゲージメントが上がるからです。 動画の善し悪しとは関係ないところでシェアを開かせる仕組みを作って、シェアに飛ばして、シェアがたくさんついているからおすすめに紹介されて動画がよく回るというサイクルを仕組み化しているだけなのです。 この場合、純粋に動画のクオリティが高くて、そのクリエイターが好きだからコメント欄を開いているわけでもないしシェアしているわけでもありません。おそらくコメントやシェアがたくさん付いているように見えるけれど、実際にはその人のことを好きかどうかとはまったく関係ない状況になってしまっているのです。
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