湘南工大附MF荻野寛太「湘南工科の10番はこんなもんじゃない」
9月16日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選の2次予選2回戦が行われ、湘南工大附が湘南に4-1で勝利を収め、3回戦進出を決めた。 【フォトギャラリー】湘南 vs 湘南工大附 立ち上がりから湘南に引かれ、なかなか攻撃の糸口が掴めずにいた湘南工大附。しかし13分にMF10荻野寛太のFKをMF9長野里久がダイビングヘッドで合わせて先制すると37分のセットプレーでも荻野からのボールをDF4関口遥斗が合わせ追加点を挙げる。 「セットプレーのキックは自分のストロングでもあって、チームのストロングでもある。自分がいいボールを上げて、あとは味方が合わせるだけっていうボールが蹴れた時は中の選手が大きいので、点を取れる」と萩野は胸を張る。 前半2点をアシストした荻野。後半に入ると開始早々に自らの左足で加点。 「僕の1点に関しては、シュートを両足で蹴れるってところで、そこで受けた時に左足だったんですが、ニア上の神コースのところが空いていました。そこに思いっきり迷わず蹴れたのが良かった」 しかし、その直後の湘南のCKから流れが傾き出すと遂には混戦からゴールを破られてしまう。 「そこで粘れないのが自分たちの課題だったので、ゼロで抑えたかったんですけれど…」 勢いに乗る湘南の反撃は続く。いつの間にか自陣に追い込められた湘南工大附。だが、途中交代で出場したFW24深澤巧樹への荻野の1本のパスから再び流れを引き戻す。 「自分がチームの中心として、攻撃も自分から始まると思っています。自分の調子がチームの調子にもかかってくるので、もっとやらなきゃいけない。ストロングのある速い選手が入って来たので、後半押し込まれた時間に1回相手コートに押し込むことで、それでチーム全体で押し上げて相手コートに進むっていう意図で(相手の)背後に徹底しました」 勢いを取り戻した湘南工大附は終了間際、セットプレーの流れから荻野ラストパスを関口がこの日2点目のゴールを挙げ、湘南にトドメを刺す。 「後半に関しては相手のストロングであるロングストローとか押し込まれて、なかなか自分たちらしいサッカーができない時間があったのですが、その中でも点を取れたってところはすごく成長した部分」と満足気。 結局、全ての得点に絡んだ荻野だったが、自身への評価は「まあ70点とかですかね。やっぱり抜いた後にどうしてもファールされてしまうとこあるので、もっと置き去りにして、もう相手が触れないドリブルをしていきたいなと思います」と辛口だ。 「やっぱり歴代の10番の先輩たちもすごい巧くて結果も残しているので。湘南工科の10番が試合で機能しないと話しにならないので自分がもっと違いを出して、今日は結果っていうところでチームに関われたので、もっと点のところを増やしたり、シュートのところをもっと質を上げて『湘南工科の10番はこんなもんじゃねえぞ』っていうところをこれから先も見せていきたい」と成長を誓った。そして「目の前の試合を1試合1試合、一戦必勝でやっていくだけです。そこは湘南工科のスタイルを忘れないで1試合1試合大切に戦ってその結果が神奈川制覇に繋がっていけば良いのかなと思います」と話した。 (文・写真=西山和広)