50万ユーロ(約8500万円)以上と噂されるフェラーリ初EVの生産施設「E-building」が公開に
進化・環境・エネルギー、3つの「E」を象徴する
「E-building」のネーミングの由来を同社CEOのベネディット・ヴィーニャは、「“E”は電気やEVだけを象徴しているわけではない。進化(=Evolution)、環境(=Environment)、エネルギー(=Energy)の3つに焦点をあてて建設された」と説明している。とはいえ、最初の“E”がフェラーリの完全電動化への進化(ダビデ・アバーテ氏:同社最高技術・インフラ責任者)を意味しているのは興味深いところだ。 ちなみに新工場では、ロボットも積極的に導入していく計画だ。また詳細は不明ながら、正確な測位精度を実現する超広帯域(UWB)テクノロジーも導入していくという。もともと量産メーカーのような長大な生産ラインを採用していないフェラーリだが、今後は可能なところから自動搬送システムなどが導入され、ロボットによる作業領域が増えていくことになるのかも知れない。 今回、フェラーリはV12気筒搭載のプロサングエとV8ハイブリッドのSF90が生産フロアで組み立てられている様子を公開。すでに完全稼働できる状態にあり現在は「立ち上げ段階」にあると発表したが、正式な生産開始時期や生産モデルについては明らかにしていない。とは言え、既存のラインナップのほか、上述のとおり2025年に発表される新型EVがこの新工場から送り出されることは間違いない。 なおEVに関しては、電時点で発表時期以外にインフォメーションは一切ないが、ベーストリムでも50万ユーロ(およそ8570万円)以上になるのではないかと報道されている。庶民には高嶺の花であるが、そのデザインやパフォーマンスは大いに気になるところではある。