配管機材商のイシグロ、建物検査・技術者派遣の2社を買収
総合配管機材商社のイシグロ(本社・東京都中央区、社長・石黒克司氏)は22日、技術者派遣と建物検査を手掛ける「新日本技術」(本社・東京都新宿区)と「建築システム」(同)の2社を買収し、完全子会社化したと発表した。買収は10月23日付。建築業界で人手不足に悩む取引先に対し、課題解決の一助とするのが狙いだ。取得額は非公表。 新日本技術は1987年(昭62)の設立以来、設備設計を主軸に業容を拡大。現在は施工管理補助と施工図などの作図に精通した技術者を、大手設備会社に派遣している。さらに耐震診断や外壁診断、建築設備の定期調査などの建物検査業にも進出。2006年設立の建築システムと連携して、技術者派遣に力を入れている。 前期の年商は2社合計で約15億円。社員数は計179人。建築士や管工事・電気工事の各施工管理技士など建築技術に関する有資格者を豊富に抱え、多くの取引先から引き合いを得ている。 イシグロは「持続可能なサステナビリティ経営に取り組む中で、業界の人手不足という課題の解決に資する付加価値の開発に注力したい」とコメントしている。 新日本技術の経営体制では、前株主の柴田義則社長が引き続き代表権を持ってトップを担う。イシグロからは柴田圭亮プロジェクト開発部部長が代表取締役に、石原徹首都圏営業本部長が非常勤取締役に、山路敏文監査役が非常勤監査役にそれぞれ就任した。 建築システムの社長には柴田圭亮氏が着任。前オーナーの柴田利美氏は新日本技術顧問に転じ、両社の経営を支援する。