18歳の坂本怜、プロ初戦は世界88位に完敗。「人生で一番緊張した」とほろ苦いデビュー戦に[木下グループジャパンOP]【テニス】
坂本怜、プロ転向後の初戦はストレートで敗れる
「木下グループジャパン・オープン」(東京・有明コロシアム/ATP500)男子シングルス予選1回戦が9月23日に行われ、プロ転向したばかりの18歳、坂本怜(IMG/世界ランク778位)は、予選第8シードのルカ・ナルディ(イタリア/同88位)に3-6、1-6のストレートで敗れた。 【動画】「緊張して何もできなかった」と悔しさをにじませた坂本怜 今年の全豪オープンジュニアを制し、5月にITFジュニア世界ランク1位に輝いた18歳の坂本。ジュニア最後の大会として出場した今年の全米オープンではシングルス4強、ダブルス優勝と結果を残して、今月20日にプロ転向を果たした。 プロとして初めて迎える試合。その相手となったのは、今年3月のATPマスターズ1000インディアンウェルズで当時世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破るなどの活躍を見せて、自己最高世界70位を記録しているナルディとなった。 試合は緊張からか、序盤でミスを重ねて最初のサービスゲームを落としてしまった坂本。その後もファーストサーブの確率が上がらない。ペースを奪えない中、2-4の第7ゲームには2本のブレークポイントを握ったものの、これを生かせずにそのまま3-6でセットを失った。第2セットもラリー戦で堅実なプレーを披露したナルディに、計3度のブレークを許して1-6とストレートで敗れた。 これまで坂本は、ジュニアでありながらITFやATPツアー下部のチャレンジャー大会に出場し、プロとも対戦している。だが、「小さい頃からの夢の舞台だった」がゆえに、緊張感も増大。「緊張して何もできなかった。人生で一番緊張した」と、頭が真っ白になったという。そのせいで自身の高揚感と落ち着いたプレーのバランスをとることができなかったと、目に涙をためながら述べた。 また、予選ワイルドカードを与えてくれたことに感謝しつつ、「自分の120%を出しても届かない相手で、ありがたい経験をさせてもらった。いつもはもっと自分がポイントをコントロールしている感じがあるが、それが1ポイントもなかった。フットワーク、メンタルの部分を成長させなければいけない」と今後の課題を挙げた。 ほろ苦いプロデビュー戦を終えた坂本だが、今大会は錦織圭(ユニクロ/世界ランク201位)と組んでダブルスにも出場。「今回はすごく緊張したが、それが少しは和らぐと思う。楽しんでプレーすることと、錦織選手という頼れる選手が一緒に組んでくれるので、リラックスしてプレーしたい」と語った。
Tennis Classic 編集部