「手術しなければ20歳まで生きられなかった」スギちゃんの病弱だった幼少期 半年間の入院で芽生えた「お笑い芸人への熱い思い」
お笑い芸人として活躍するスギちゃんは、小学3年生の健康診断で生まれつき心臓に穴が開いていたことが発覚。半年間の入院を余儀なくされました。入院中、父が持ってきてくれた漫才のカセットテープを聞いて過ごしたことが、お笑い芸人になる原点だったと振り返ります。(全4回中の1回) 【写真】「今と違いすぎない?」いいとこのお坊ちゃんを絵に描いたような幼少期のスギちゃん ほか(全19枚)
■小3で心臓に穴「手術しなければ20歳まで生きられないと」 ── 小学3年生のころに半年間学校を休んで入院したと伺いました。 スギちゃん:そうなんです。小学生まで健康に育っていたんですけど、3年生の健康診断の心電図検査で引っかかったんですよね。波形に乱れがある、なんだこれは、と。「病院で精密検査をしてください」って言われて。
それで母と病院に行ったら、心臓に穴が開いている、とわかって。そこからは3か月くらいは、頻繁に学校を休んで大きい病院に行って、いろいろ検査やりましたね。耳を切ってどれくらい血が流れるか検査をしたり、足のつけ根を切って管を通してカメラを入れたりしたのが、めちゃくちゃ痛かったのを覚えています。 ── つらい経験でしたね。 スギちゃん:そうですね。その時点でもう病院がイヤになってました。その病気自体は100人に1人くらいに見つかるらしく、手術は99%と成功すると説明されました。ただ、手術しないと20歳までは生きられないそうで。それで手術をすることになったんですが、やっぱり怖かったですね、正直。初めての手術だったし、心細かったです。
── 病気がわかるまでは、元気に過ごしていたんでしょうか。 スギちゃん:元気でした。全然運動してたし、走り回っても苦しいと思うこともなかったんです。 でも、いざ点滴されて、手術室に行くときのことは、忘れられないっすね。手術室の上にでかいライトがあって、横には機材もメスとかも置いてあって「これからとんでもないことが起こるんじゃないか」ってめちゃくちゃ怖かったですね。 全身麻酔だったから手術中は寝てるだけでしたけど、手術が終わって麻酔が切れた後は痛かったですよね。痛くて母ちゃんに「さすってくれ、さすってくれ」って言った記憶がありますね。後から聞いたんですけど、手術中、母ちゃんは泣いていたらしいです。