三菱養和SCユース、上位争いに踏み止まる勝点3 前橋商は開幕10連敗
9月7日、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 関東2部の第11節が開催され、三菱養和SCユースはホームで前橋商と対戦。前半に奪ったゴールを守り切り、5月11日の第6節・國學院久我山戦以来となる勝利を手にした。 【フォトギャラリー】三菱養和SCユース vs 前橋商 立ち上がりから主導権を握った三菱養和は本来のスタイルであるショートパスで組み立てる攻撃ではなく、縦に速い仕掛けで押し込む。「前節は立ち上がりに失点したので、最初はある程度パスの距離を長くして相手コートに入って戦おうという意図があった」とは増子亘彦監督の言葉。三菱養和は前節の千葉U-18戦(1-3)で前半10分までに2失点を喫した反省を踏まえ、意図的にロングボールを主体にして攻撃を展開していく。思うようにパスがつながらない場面もあったが、それでもトップ下に入った10番のMF中村圭汰(3年)を軸に積極的にシュートを放ち、じわじわとゴールに迫った。すると、19分、左サイドハーフのMF薦田翔太(3年)が左サイドからFKをゴール前に蹴り込むと、混戦から中村が押し込んで先制点をもぎ取った。以降も手数を掛けずにボールを運び、相手ゴールに迫った三菱養和はリードを守り切って前半を終える。 後半に入ってもロングボールを軸に攻撃を組み立てると、さらに攻撃のギアを入れるべく、57分にU-15日本代表候補のFW伊藤優をピッチに送り込む。中学3年生ながら前節の千葉戦でユースデビューを飾り、初ゴールまで奪った新鋭と中村を中心に仕掛けていく。74分にはその伊藤が左サイドを突破して豪快に左足でゴールを狙った。しかし、以降は相手の猛反撃に遭い、自陣で守る時間帯が続く。直後の78分にはゴール前の混戦からネットを揺らされたかに思われたが、直前のプレーでハンドのジャッジが下されて得点は無効に。事なきを得たが、最後までヒヤリとする場面が頻発する。それでもリードを守り切った三菱養和が約4ヶ月ぶりに勝利を手にし、上位争いに踏み止まる勝点3を掴んだ。 一方の前橋商は開幕から続く連敗を止められず、またしても今季初勝利は手に入れられず。FW金子悠(3年)、FW井上泰(3年)の2トップが強さと高さを示したが、最後の局面で精度を欠いた。 (文・写真=松尾祐希)