スーパー居座り3日目のクマ、ハチミツとリンゴの箱わなに捕らえられる…肉売り場など荒らす
秋田市土崎港西のスーパー内に2日間にわたって居続けたクマは2日午前、市が仕掛けた箱わなで捕獲され、駆除された。現場は秋田港に近い市街地。クマの行動範囲が広がっている恐れもあり、秋田県は今月末まで、出没注意報を出して警戒を呼びかけている。 【図】一目でわかる…クマを捕獲した時の店内の状況
県警秋田臨港署の発表などによると、クマは11月30日早朝、スーパー「いとく土崎みなと店」内に侵入し、開店準備中の男性従業員(47)の頭をかむなどして軽傷を負わせた。店内に居続けたが2日午前、ハチミツとリンゴを入れた箱わなで捕獲された。成獣の雌で体長は約1メートル。肉売り場などを荒らしていたという。
常連客だという近くの男性会社員(48)は「(クマが店に入った)30日は、中学生の長女が部活で学校に行っていた。すぐ近くにいたんだろうと思うと怖い。捕まって良かった」と話していた。
秋田市ではクマの目撃件数が11月22日以降20件以上あり、いずれもスーパー周辺の市街地に集中していた。県自然保護課の千葉崇課長は「冬眠を控えてエサを求めるクマが行動範囲を広げて市街地に入ってきた可能性がある」と指摘する。
また福島県喜多方市でも2日午前、空き家にクマがいるとの通報があり、地元猟友会が花火で追い払った。空き家にはクマのふんが散乱しており、数日間、ねぐらにして周辺の柿などを食べていたとみられる。