横浜DeNAは”ハマの番長”三浦新監督で勝てるのか?
中日の与田監督は7月のヤクルト戦の終盤の選手交代で8、9番の入れ替えを間違い、その後、ベンチに選手がいなくなり、投手に投手の代打を送るはめになった。いわゆる“代打三ツ間事件”である。これも参謀を含めたスタッフとのコミュニケーション不足。経験の浅い、特に投手出身監督では起こりうることで、周囲の助言は必要になる。そこには信頼も重要。 横浜DeNAが、三浦体制のヘッドに誰を置くのか注目していたが、ラミレス体制を4年間支え、ヘッドコーチとして3年やった経験豊富な青山氏を続投させた。基本的なベンチワークは青山氏に任せることができるのかもしれない。 三浦新監督はチームスローガンを「結束」とした。 三浦新監督は、その理由を「何もわからない状態からファームの監督を始めたがコーチ、スタッフ、トレーナーの方々、みんなに助けられたという思いが強かった」と説明した。おそらく監督として足りないものを彼自身が感じているからこそのスローガンなのかもしれない。初年度の監督の心構えとしては悪くない。 周囲の意見に耳を傾けず、良く言えば、ぶれない、悪く言えば、独走の目立ったラミレス監督とは対極である。 三原代表は、監督抜擢理由に「慕われる人柄。支持者が多い」という点を挙げ「彼を男にしよう、助けようという形で手助けをしてくれる人がかなりの数いる。チームが一丸となって戦っていける」とも言った。それを力に変えることができれば投手出身監督のネガティブな面をプラスに転じることもできる。 ノムさんは「立場が人を作る」とも言った。 では三浦新監督に求められるものは何だろう。 この日の質疑応答で疑問に思うことがあった。 チームに最も足りないものは?と聞かれ、求められる投手陣の整備や継投策ではなく、「得点力アップ」と答えたのである。 チーム打率の.266はリーグ1位、本塁打数の135本も巨人と並びトップタイ。ラミレス財産ともいえる、新4番の佐野が一本立ちして首位打者を獲得。最後まで佐野と首位打者を争った梶谷もリーディングヒッターとしてリーグナンバーワンの存在感を示した。宮崎も3割をキープし、ソトは25本塁打、78打点、新外国人のオースティンは故障離脱で65試合にしか出場していないが、打率.286、20本、56打点の数字を残した。