〔東京外為〕ドル、一時154円台=3カ月ぶり、トランプ氏優勢で(6日午後5時)
6日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米大統領選でのトランプ前大統領の優勢を受けて、一時1ドル=154円台前半と7月30日以来、約3カ月ぶりの高値水準となった。午後5時現在は、153円93~94銭と前日(午後5時、152円27~27銭)比1円66銭の大幅ドル高・円安。 午前は、米大統領選の開票速報でトランプ前大統領が優勢との見方が強まり、時間外取引で米長期金利が急騰。ドル円は正午ごろに154円30銭台に浮上し、7月30日以来約3カ月ぶりの高値を付けた。午後は、ハリス副大統領の追い上げで米長期金利の上昇が一服したことから153円10銭台に下落。その後はトランプ氏がジョージア州など激戦州で勝利したため、154円30銭台に持ち直した。 前日の米国市場では、米大統領選に対する不透明感から米長期金利が低下し、ドル円は下落。これまで、トランプ前大統領が勝利すれば、インフレが再燃するとの見方などから、ドル買い・円売りが進んでいたが、大統領選結果を前にいったん巻き戻す動きが広がった。 東京市場は米大統領選の開票が進む中、インフレ再燃を招く恐れのある対中貿易関税引き上げなどを公約に挙げるトランプ氏が優勢となり、ドル円は朝方から3円以上水準を切り上げる展開となった。市場関係者は「トリプルレッドが意識された」(FX会社)と話す。トリプルレッドが実現すれば、財政拡張や減税などにより米長期金利が上昇し、「ドル円は160円を目指す可能性がある」(シンクタンク)との見方が出ている。 ユーロは対円、対ドルで下落。ユーロドルは7月2日以来、約4カ月ぶりの安値を付けた。午後5時は、1ユーロ=165円23~24銭(前日午後5時、165円80~80銭)、対ドルでは1.0733~0733ドル(同1.0886~0892ドル)。