主役は道長なのに話は宇多の帝から?倫子・明子の結婚の時系列が意図的に変えられている?赤染衛門が『栄花物語』に潜ませた<企み>を解明する
◆「殿の物語なのに宇多の帝から始まるの?」に対する答え さて、こうして見てくると、『栄花物語』が誰をもちあげているか、おおよそわかってきたのではないでしょうか? もちろん「倫子」こそが、道長を、雅信家を、そして朝廷を支えるヒーローだと書いているのです。 そのことが分かると『光る君に』で倫子が語っていた「殿の物語なのに宇多の帝から始まるの?」という疑問にも簡単に答えられるはず。 倫子は宇多天皇の孫である雅信の娘です。 そう、『栄花物語』には、道長だけではなく、宇多天皇に始まり、倫子に至る宇多源氏の栄華、というもう一つのテーマが隠されていたのです。 それこそが編集長・赤染衛門のたくらみだったのかもしれません。
榎村寛之
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