15年以上に及ぶ路上生活と売春 ”睡眠不足になるほど客をとった” 姉への強盗殺人罪に問われた妹(52) 収入はほぼ知人の女に送金と証言 ふたりの不可解な関係
■思い出せないことはありますか? ―はい 約20年に及んだ体を売る生活は、過酷を極めていたようだ。 弁護人 岡村被告と和美は自由な意思で付き合いができていましたか? 辻和美 被告 ―いいえ 弁護人 逮捕されて1年以上経ちました。岡村被告に送金するようになって思い出せないことはありますか 辻和美 被告 ―はい 弁護人 なぜ? 辻和美 被告 ―分かりませんが、それだけ過酷だったのかと、嫌なことが多すぎたからかなと思います 弁護人 どこが過酷なんですか? 辻和美 被告 ―すみません、分からないです 弁護人 ホームレス続けることは過酷ですか 辻和美 被告 ―あまり深く考えないようにしていたので 弁護人 売春は、多い日は何人と? 辻和美 被告 ―覚えてないです 弁護人 売春をいっぱいして、寝られないことがありましたか 辻和美 被告 ―ありました、睡眠不足はあったと思います 弁護人 売春は自分からすすんでしていたわけではない? 辻和美 被告 ―はい、その気持ちすらも考えないようにしていましたので ■食い違う被告ふたりの証言 和美被告は、岡村被告への送金は「借金返済のため」だと繰り返した。しかし、借金がいつからどのくらいあるのか、判然としない。 岡村被告は9日の証人尋問で、「総額で500万円の金を和美被告に貸していた。事件当日を除き返済されていない」と証言している。 一方、和美被告は「借金していた」と繰り返すものの金額については、「知りません」「現金をもらっていないから分かりません」「何万円単位で借りたことはない」などと述べた。 借りた額が分からないまま売春し返済していた、ということなのだろうか。 弁護人 岡村被告からしてもいない借金を”している”と思わされていたのではないですか 辻和美 被告 ―そこらへんは分かりません もう一つ、ふたりの証言が食い違っているのは、和美被告が岡村被告に送金した金の行方だ。 岡村被告は、9日の公判で、こう述べている。