豊後高田市有機農業推進協がブランド「夢叶野菜」 独自の認証制度で認定、市内で販売開始
大分県豊後高田市内の有機農家や市、流通関係者らでつくる市有機農業推進協議会(酒井誠会長、22人)は、化学肥料や農薬を使わずに市内で栽培され、市独自の認証制度で認定した農作物を「夢叶(ゆめかな)野菜」としてブランド化を進めている。今月中旬にはロゴマークを発表。25日からは認証を受けた作物の販売を始めた。 同協議会は栽培から販路開拓、給食での活用まで有機農業の生産や流通の課題を話し合って対応しようと昨年、設立された。市や県、野菜や米などを育てる有機農家と新規認証を目指す農家18人が会員となっている。 ロゴマークに採用されたのは同市桂陽小6年、長野陽斗さん(12)の作品。応募188点の中から選ばれた。「目に留まりやすいよう色とりどりの野菜を円形に並べて明るい色を使った。地元の野菜を知ってもらうきっかけになれば」と長野さん。
販売は市内のスーパーで始まり、ロゴマークのシールが貼られた夢叶野菜を来店客が手に取って買い求めていた。 市は今年4月、生産から消費まで有機農業に地域ぐるみで取り組む農林水産省提唱の「オーガニックビレッジ」を宣言。2028年度までに農家数を18戸(23年度末14戸)、作付面積を70ヘクタール(同約67ヘクタール)に増やす目標を掲げている。 酒井会長(49)は「有機農業は栽培面の難しさはあるが、消費者のニーズは高い。加工などでの付加価値も付けることで魅力を高めて仲間を増やし、市外へも販路を広げたい」と話した。