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なぜ“風間ダービー“は白熱の名勝負になったのか?中村憲剛「これがファンの求めているサッカー」

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THE PAGE

 川崎フロンターレひと筋でプレーすること17年目。10月には39歳になる大黒柱、中村憲剛は必死に記憶のなかを検索していた。ホームの等々力陸上競技場で勝てなかった試合後に、これほど大きな拍手がスタンドから降り注いできたことがあっただろうか、と。  残念ながら見つからなかった。それだけ名古屋グランパスと1ゴールずつ奪い合ってのドローに終わった、17日の明治安田生命J1リーグ第12節は勝敗を超越する、ハイレベルの攻防が間断なく繰り広げられた。金曜日のナイトゲームながら、ほぼ満員で埋まった2万4821人を酔わせた手応えがあったからか。スタジアムを去る際に、中村はこんな言葉を残している。 「見に来てくれた人は、こういうサッカーを求めていると思う」  風間八宏前監督(57)に率いられた2012年4月からの約5年間で、ボールを握り続けるポゼッションスタイルを身にまとったフロンターレ。そして、チームの抜本的な改革を託されて招へいされた、風間監督のもとで3シーズン目を迎えたグランパス。いわゆる“風間ダービー”は通算3戦目になる。  グランパスが1年でJ1復帰を果たした昨シーズンはフロンターレの2戦2勝。とりわけ、同じ等々力陸上競技場で対峙した昨年9月22日の一戦は、フロンターレが前線から強烈なプレッシャーをかけ続け、グランパスに注入されつつあったポゼッションを完膚なきまでに寸断した。  無残にも3失点を喫し、1ゴールをあげて一矢を報いるのが精いっぱいだった試合後の公式会見。風間監督はほとんど表情を変えることなく、淡々とした口調でこう振り返っている。 「自分たちに見えないものを相手にしてしまった。簡単に言えば、当たり前のものが当たり前に見えなければいけないところで、自分たちのなかで錯覚を起こしてしまった」  ポゼッションサッカーの土台となる風間イズム、いわゆる「ボールを止める、蹴る、人が動く」においてはフロンターレに一日の長がある。加えて、バトンを引き継いだ鬼木達監督(45)のもとで、フロンターレは攻守の切り替えのスピードをあげ、敵陣で奪い返すスタイルを身にまとう。  守備のためのプレスではなく、マイボールの時間を可能な限り長くするための攻撃的なプレス。ボールを支配し続け、いわゆる握り倒す戦い方は通算5チーム目のJ1連覇となって結実。グランパスを圧倒した昨年9月の対戦後に、中村は大きな手応えをこんな言葉で表現していた。 「自分たちの攻撃で相手を走らせたい、ボールを握りたいという志向をもったチーム同士の戦いだったので、そこは当たり前のように上回りたかった。取られたらすぐに取り返しにいったし、球際のところでは全員がいつも以上にタイトにいけたと思う」

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