拡大するシベリア中部の洪水 大量氷解と雪解けで川が増水
クルガン/トムスク、ロシア、4月16日 (AP) ― 急速な雪解けでロシア中央部を流れる複数の河川が増水した影響で、流域各地で大規模な洪水が発生し、数万戸が浸水、住民が避難を余儀なくされている。 クルガン州では雪解けで増水したトボル川の堤防が決壊し、人口約30万人の州都クルガンが洪水。水位は市内の最深部で6.3メートルに達した。 このため62地区の4300戸が浸水、トボル川沿いに住んでいた1万2500人のうち、7000人以上が被災した住宅から避難した。 トボル川は例年であれば、11月から4月まで氷結し、春に増水するが、今年は例年になく大量の氷と雪解け水で増水。ウラル地方とカザフスタンに記録的な洪水をもたらした。 クルガンではさらに大雨が状況を悪化させている。 シベリアの南西部に位置するトムスク州でも洪水が発生している。 地域行政の中心地であるトムスク市近郊では、140軒近くの家屋が浸水し、84人が避難した。 トムスク州では、まだ部分的に氷に覆われている広大なトム川の水位が、今後数日間で8.9メートルまで上昇する可能性があると当局が発表した。 (日本語翻訳・編集 アフロ)