涙のカミングアウトから3カ月。AAA與真司郎が思う“自分らしく”生きるために必要なこと
100点の人生。本当の自分を解放してくれたロサンゼルス
――カミングアウトに至るまで葛藤があったかと思いますが、ご自身の背中を押したものは何でしたか? ロサンゼルスの友人が「絶対いける、頑張れ!」「救われる人がたくさんいると思うよ」と言ってくれたことが大きかったです。 ロサンゼルスでは、最初の1~2年は現地で信頼できる友人を探すのに必死でした。自分の感覚と合う友人が見つかってからは、さらにその友人も僕を受け入れてくれて、どんどんオープンになっていった気がします。彼らに出会えていなかったら今の自分はなかったでしょうね。 ――ロサンゼルスはLGBTQ+の方々に寛容なカルチャーがあると思いますが、それが移住の決め手になったのでしょうか? そうですね。20代の前半、街中でキスをするゲイのカップルを見て「生きる道がある!」と思えたのがロサンゼルスだったんです。いつかここに住まないと自分の人生は明るくならないと思っていました。正直、セクシャリティに悩んでいなかったら日本での活動にもっと打ち込みたかったという気持ちもあります。 でも、ゲイだからこそアメリカ行きを決め、英語を話せるようになり、いろんなカルチャーを知ることができてオープンマインドになれた。自分が苦しんだ分、人の痛みがわかるようになった。キャリアを見ればもっと頑張れる隙間はあったかもしれないけれど、人生においては僕自身は充実していると思えてます。 ――ロサンゼルスではなぜLGBTQ+に対して寛容なカルチャーが築かれているのだと思いますか? エンターテインメント界でカミングアウトしている大物がたくさんいますし、アップル社のティム・クックをはじめビジネス界の人もオープンにしているのが大きいと思います。政界にもいますよね。いろんな業界で影響力のある方々が勇気を振り絞って声を上げてくれたおかげだと思います。 僕がカミングアウトしたことで、隠している方々に「オープンにしないとダメなの?」と思わせたとしたら申し訳ないですが、その人たちが将来自信を持って暮らせるように、いずれ日本もオープンな空気になることを望んでいます。