読者の「風邪のギモン」を医師が解説…【冬に体調よく過ごせる方法3選】|美ST
高齢の母と同居しているのでコロナ以降は特に敏感に。葛根湯とビタミンCで先手必勝ケアします
私の場合、ゾクッと悪寒がすると、風邪かも!のサイン。早めの対応で症状を緩和できると思っているので、違和感があったら葛根湯を。そしてリポソームタイプのビタミンCを3包一気飲み。湯船で芯から温まって早めにベッドに。寝る前にもビタミンCを3包。ビタミンCは体に留めることができず体外への排出が早いと聞くので、こまめに飲みます。そして喉が渇かないようマヌカハニーのキャンディーも常備。温かいお茶で水分補給も欠かしません。これで風邪をこじらせるということはここ数年ないのですが、今年は1日の中の寒暖差や、昨日暑かったのに今日は寒い!というような気温のアップダウンがこたえる…。高齢の母と同居しているので、何より母にうつらないように意識しています。(T・Kさん 主婦・52歳)
ドクターに聞きました
Q1:「子供からもらった風邪は辛い」って言うけどホント? これは微妙なところです 小児と大人では重症化するウイルスが違います。RSウイルスは幼児では細気管支炎や肺炎など重症化リスクがあり、大人は風邪程度。ロタウイルスもお子様では下痢や嘔吐など辛くなりますが、大人では軽症か無症状。 一方で、大人の方が重篤になるウイルスや細菌もあります。風疹や百日咳は大人の方が辛いことがあります。小児は年5~6回風邪を、大人は年2~3回風邪を引くと言われています。小児がいる家庭のパパ、ママはお子様から感染して、大人でも風邪の回数が増加。子供がいる家庭の大人はそれだけ風邪リスクが高いということでしょう。 Q2:年末の繁忙期や、受験シーズンを控えて不安。家族間でうつし合わないためには? まずは睡眠です 米国の研究で、睡眠7時間の人と比較して、6時間未満で風邪を4.2倍罹患、5時間未満で4.5倍罹患とする報告があります。そしてウォーキングなど軽度の運動で免疫アップ。タオルの共有を避ける。食事を一緒にしない、などです。 Q3:風邪かなと思ったら? 葛根湯と軽い運動がおすすめ 葛根湯は良いと思います。ビタミンCのサプリを増量するのが効果的という医学的エビデンスはなく、おすすめしません。発熱や咽頭痛など、明らかに風邪なら寝ることが重要です。風邪の超初期で風邪になるかも程度の時、または周囲に風邪の人がいてうつるのが心配なら、ウォーキング10~15分程度は宜しいと考えます。軽度の運動は免疫をアップします。熱いお風呂での入浴は体力を消耗するのでNG。シャワーで軽く流すと、髪や顔などからのウイルスも流して家庭内の感染予防に。食事は消化の良いものを。食欲がないなら、喉越しのよいゼリーや果物で脱水にならないよう水分摂取をしましょう。 教えてくれたのは……池袋大谷クリニック 院長 大谷義夫先生 全国屈指の患者数を誇る呼吸器内科のスペシャリスト。最も気を付けている病気は風邪。『1日1万歩を続けなさい──医者が教える医学的に正しいウォーキング』(ダイヤモンド社)等、著書多数。 2024年『美ST』1月号掲載 写真/PIXTA 取材/半田典子