「鍵があればいい」安ホテルに泊まり世界30都市で単身「ねんど教室」岡田ひとみ(43)テレビでは見られないバイタリティの源
Eテレの番組に「おねんどお姉さん」として出演する岡田ひとみさん(43)。実はこれまで世界30都市でねんどレッスンを開催する国際派でもあります。ケニアのマサイ族、ブータン、スペインの離島…求められればどこにでも向かう、エネルギーの源とは?(全4回中の3回) 【画像】「愛があふれてますね」言葉も通じない海外で現地の子どもたちにねんどレッスンを行う岡田ひとみさん ほか(全25枚)
■単身で海外へ、ボランティアでねんどレッスン ── 全国各地でねんど教室を開いている岡田さんですが、世界でもボランティアでレッスンをしているそうですね。きっかけはなんだったのですか?
岡田さん:私はもともと日本のエンターテイナーになることしか考えていなくて、海外にまったく興味がなかったんです。卒業旅行も行かなかったし、海外旅行をしたいと思ったことがなくて。ところが、あるとき友だちに誘われて行ったら「こんなに楽しいんだ!」って気づいて。 その後、せっかくなら現地の子どもたちとねんどをしたいなと思うようになりました。たまたま2009年にカンボジアに行ったときに、日本人の女性がやっている孤児院を見つけて「ねんど教室をやらせていただけないですか」と連絡をしたんです。それが初めての海外でのねんど教室ですね。
海外は日本と気候が違うし、材料も私1人で持っていくので限られているし、誰も私のことを知らない、アウェーな環境。それなのに、ねんど教室をやると、子どもとすごくつながれて、自分がその地域の一部になれたような気がするんです。 ── 素敵ですね。 岡田さん:子どもはもちろん楽しんでくれるんですが、意外と大人の反応が変わります。最初は警戒していた人も、終わった後はすごく興味持ってくれて「あなたは素晴らしい」と言ってくれたり。最初は「写真は撮らないで」と言ってきた人が、終わったら「一緒に写真撮って!Facebookにあげてもいい?」と言ってくれたり。ねんど教室をやることが私にとってのアイデンティティだなと感じています。
■1か月間行き先を決めず旅をしながらねんどを教える ── 受け入れ先はどうやって決まるのですか? 岡田さん:毎回行く前に、いろんな美術館や小学校、幼稚園などに連絡するんです。そこで受け入れてくれたところに行っています。どこでもウェルカムな感じではなくて、国の状況によって警戒している空気を感じるときもありますね。 あとは夏休みの時期だと、みんな働きたくないから「教室をやらせてください」と言っても「私が休みをとっているから無理」と断られたり。ものすごい数の施設に連絡したのに、どこにも受け入れてもらえなかったこともあります。