「鍵があればいい」安ホテルに泊まり世界30都市で単身「ねんど教室」岡田ひとみ(43)テレビでは見られないバイタリティの源
去年は久しぶりに海外旅行ができそうな状況だったので、1か月間ヨーロッパをひとりで旅をしたんです。もし突然、教室ができるようになっても困らないように、カバンに衣装とねんどをたくさん詰め込んで。最初の日に降り立つ空港と、帰国する日の空港だけ決めて、出発ギリギリまでいろんな国に連絡していました。1か月間でどの国に行けるかは教室次第、という…。 ── ドキュメンタリー番組みたいですね…! 岡田さん:しばらく旅行をしていなかったので自信がなかったんですけど、いろんな人に紹介してもらってなんとかなりました。友だちの友だちの友だちに連絡したりして(笑)。「受け入れてあげるよ」って言ってもらえたら、急いで近隣のホテルを予約して。しかも今は円安でホテルが高いので「鍵がかけられたらいいや」くらいの安いホテルに泊まっていました。
■ねんどは言葉の壁を超える ── すごいバイタリティです…!必ずしも現地の言葉が話せるわけではないですよね? 岡田さん:そうなんです(笑)。ただ、私が現地の言葉を話せなくても、子どもってすごく話しかけてくれて。ベルリンは都会だったので、大人は英語が話せるんですね。なので、私が英語で話して、保護者の方が子どもにドイツ語に訳してくれたんですが、子どもたちは構わずドイツ語でバーッと話しかけてくれて(笑)。 スペインのメノルカ島という小さな島でやったときは、学校の代表の方もほとんど英語を話せなくて。その方の高校生ぐらいのお嬢さんが子どもたちに訳してくれたりしましたね。でも子どもはやっぱりスペイン語ですごく話しかけてくるんです。
言葉の壁を乗り越えて一緒に遊べるのがねんど。だいたい言いたいことはわかるので、通じ合えるんですよね。何か困っていそうなときも、日本人の小さなお子さんに教えているときと同じように、しばらく向き合ってみて「私になにが手伝えるかな」と考えています。 ── 海外では、どんなものを作るんですか。 岡田さん:日本国内のねんど教室の場合はアシスタントがいるので、できることはたくさんあるんですが、海外では私ひとりなので、なるべく材料をたくさん使わず、現地にもある材料も使って作れるものにしています。