“薄毛”で悩む高校生…10代で発症も珍しくない「若年性AGA」、美意識や認知の変化で相談が増加
成人男性に多く見られる脱毛症の一種で、薄毛や抜け毛を引き起こすAGA。昨今では、高校生をはじめとした10代後半~20代前半でも、AGAに悩む人が多くなっているという。“若ハゲ”ともいわれるこの若年性男性型脱毛症は、なぜ起こるのか。また、若年層だからこそ気になる副作用にはどう対処すればいいのか。多くの症例を診てきた宋 有奈先生(『クリニックフォア』新橋院)に話を聞いた。 【ビフォーアフター】まだ間に合う!? 進行したヤバめの薄毛…治療4ヵ月後の変化にビックリ ■AGAの約10%は10代で発症…美意識の変化か? 親と来院するケースも増加 「最近では、高校生ぐらいの男性が親御さんと一緒に、AGAのお悩みで相談に来ることも珍しくなくなりました。おそらく、男性の美意識の変化も関係しているのかもしれません。それに、近年では『AGAには治療法がある』ということも一般に知られるようになり、以前よりは恥ずかしさもなくなったのでしょう。ニキビができたら皮膚科に行くのと同じように、治療するハードルは下がっているように思います」(宋先生/以下同) 若年性AGAは、言葉の通り若い年代、10代後半から20代前半の人に発症する脱毛症のこと。そもそも一般のAGAとは、思春期以降に始まり年齢に応じて徐々に進行する脱毛症のことだが、日本人男性は20代後半から30代にかけて目立ってくる人が多い。さらに徐々に進行し、40代以降にかけて徐々に進行していくとされている。 だがAGA発症者の割合を見ると、約10%は10代で発症し始めており、高校生のAGAも決して珍しいというわけではない。 「来院する高校生の患者さんは、周囲から指摘されたということではなく、自分で気づいたり、両親や親族を見て遺伝を気にする方が多くいます。基本的に、若く発症しても年を経て発症しても、早いか遅いかの差だけ。発症のメカニズムは、一般のAGAと同じです。細くて短い抜け毛が多かったり、生え際が後退するなどしてきたら、若年性AGAを疑ったほうがいいかもしれません」