「このままではヤバい…」各地で路線バスが崩壊寸前…いったいなぜ?【#みんなのギモン】
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給与、待遇面の改善が必要では…
午後3時過ぎの便の乗客は約20人、その8割弱がお年寄りでした。車内で転倒しないよう慎重な運転技術が求められます。トラックなどの交通量の多い国道16号線を走った後、丘陵地帯に開発された住宅街へ向かう山道を登っていきます。トンネルや急カーブの連続、運転だけでも大変だと感じましたが、それ以外にもやることはたくさん。運賃の収受、ドアの開閉、アナウンス、さらには運転席を離れて車いす利用者の介助と様々な業務をこなしていきます。勤務時間も不規則で、この日は午後出勤。午後2時13分に乗務を開始し、午後10時42分に終了するまで、この路線に10回乗務します。 生まれ育った横須賀の地元で、人の役にたつ仕事に就きたかったという藤沼さん 京浜急行バス追浜営業所 藤沼天太運転手 「(運転手不足によって)自分たちが回してるダイヤが今後、どうなってしまうのかという不安や、乗務するバス路線が廃止になり、自分たちも仕事がなくなるという不安はあります。自分の時もそうだったように、憧れられる先輩になれるよう頑張って、少しでも運転手になりたいという人が増えてもらえたらと思います」 不規則な勤務時間や重労働、そして乗客の命を守り安全に目的地まで運ぶという一番の使命。運転手のなり手が少ないというのも理解できる気がしました。 国土交通省によるとバス運転者の平均年齢は53.4歳(2022年)で今後、大量に退職者が出ると予測されています。年間所得額は全産業平均の497万円に対し、バス運転者は399万円(2022年)と、約2割も低い状況です。
また、30両以上保有する乗合バス事業者218のうち94%が赤字経営です。すでに2010年度から2021年度にかけて全国で1万5332キロメートルの路線が廃止されています。 “人々の足”となる公共交通機関が“崩壊”することのないよう、国や自治体のさらなる支援と、利用者一人一人がさらに危機感を持つことが大切ではないでしょうか。
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