TSMCとも連携するソニー半導体事業の勝ち筋。CFOが語る投資のロジック
経営判断を長期・加速して展開
では、半導体工場やライン構築の計画は、どのくらいのスパンで考えているのだろうか? ソニーグループの中期経営計画は3年単位となっている。だが、SSSの判断は必ずしもこれに同期していない。 「ソニーは経営を3年の中期計画を軸に行っていますが、3年というのは、ファブが建ってラインが動き出すくらいまでの時間です。それでは短いので、弊社ではその2倍から2.5倍の時間軸で考えています。 すなわち、今からなら2029年、2030年も含めてどうなるのか、という予測に基づいてジャッジしたい」(高野CFO) 半導体開発とライン構築にかかるコストと時間を勘案すると、半導体事業を行うSSSにとっては、より長期的視点が必要になるわけだ。
西田宗千佳